A社様では、本社ビルにおいて不要照明の間引き・消灯や高効率照明への更新等の省エネ活動に取り組まれており、今回は吸収式冷温水機及び全般的な省エネ診断を希望されました。診断の結果、冷房開始時間や冷房設定温度の緩和、吸収式冷温機の冷水温度緩和、冷却水ポンプのインバータ活用、水銀灯・誘導灯の高効率化、業務時間外の消灯徹底等を提案しました。 省エネ診断の半年後(平成26年12月)、弊センターのチューニング診断を受診され「冷却水ポンプにおける流量調整弁全開+インバータ調整によるチューニング」について、諸データの計測とチューニングの方法、省エネ効果を確認しました。
提案1
空調設備
冷房立上時間の緩和
省エネ効果 | 1.7 kL/年 |
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削減金額 | 143 千円/年 |
設備概要 | GHP空調機(5台、能力計:256kW、冷房COP:1.2) |
キーワード
運転時間の短縮
内容
夏期の冷房は朝6時から運転開始と推定される。勤務時間まで十分時間があるため、立上げ時間を1時間遅くし、省エネを図ることを提案。
提案2
空調設備
冷房設定温度の緩和(GHP)
省エネ効果 | 1.2 kL/年 |
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削減金額 | 101 千円/年 |
設備概要 | GHP空調機(5台、能力計:256kW、冷房COP:1.2) |
キーワード
設定温度の適正化
内容
新館の冷房設定温度を1°C緩和(平均26→27°C)し、省エネを図ることを提案。
提案3
空調設備
吸収式冷温水機の冷水温度緩和
省エネ効果 | 0.4 kL/年 |
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削減金額 | 37 千円/年 |
設備概要 | 吸収式冷温水機(対象期間の都市ガス消費量:6.5千m³/年) |
キーワード
設定温度の適正化(冷温水)
内容
最大負荷時を除く冷房時期(6月、9月の1/2、10月)は負荷が軽いため、冷温水機からの冷水温度を高めて(7→9°C)冷温水機の効率を向上させ、燃料(都市ガス13A)消費効率を改善することを提案。
提案4
空調設備
冷却水ポンプのインバータ活用
省エネ効果 | 0.5 kL/年 |
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削減金額 | 51 千円/年 |
設備概要 | ポンプ(1台、5.5kW) |
キーワード
インバータの活用
内容
冷却水ポンプ(CWP-1)の吐出弁が約50%開度となっている。弁全開+設置済みインバータの設定適正化(ポンプ回転数減)により、ポンプ動力を低減することを提案。
提案5
照明
照明の間引き
省エネ効果 | 0.4 kL/年 |
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削減金額 | 39 千円/年 |
設備概要 | Hf蛍光灯(65W/台:46→37台) |
キーワード
照明の間引き
内容
新館2階、3階事務所フロアの照度(1,100~1,200Lx)が高く、JIS基準(750Lx)に対し削減余地がある。照明を間引き、照明電力の削減を行うことを提案。
提案6
照明
業務時間外の消灯徹底
省エネ効果 | 0.04 kL/年 |
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削減金額 | 4 千円/年 |
設備概要 | Hf蛍光灯(10台、業務時間外の点灯:65W/台×1h/日) |
キーワード
点灯時間の短縮
内容
電力モニターより、新館の2階・3階では業務開始前の早い時間から照明を点灯している。止むを得ない場合を除いて業務時間以外は消灯し、照明電力の削減を行うことを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。
提案7
照明
駐車場用水銀灯の高効率化更新
省エネ効果 | 0.2 kL/年 |
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削減金額 | 15 千円/年 |
設備投資額 | 90 千円(回収:6.0年) |
設備概要 | 水銀灯(2台、210W/台)→セラミックメタルハライド灯(2台、128W/台) |
キーワード
高効率照明への更新
内容
駐車場の屋外用水銀灯を高効率のセラミックメタルハライド灯へ更新し、照明電力の削減を行うことを提案。
提案8
照明
誘導灯のLED化
省エネ効果 | 0.2 kL/年 |
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削減金額 | 14 千円/年 |
設備投資額 | 130 千円(回収:9.3年) |
設備概要 | 蛍光灯型誘導灯→LED誘導灯 |
キーワード
誘導灯の高効率化更新
内容
新館の誘導灯は全てLED型であるが、本館の誘導灯はほとんど蛍光灯型である。誘導灯の更新時期に合わせてLED化し、電力消費量を削減することを提案。
更新前 | 更新後 | 台数 |
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①蛍光灯型誘導灯(15W/台) | LED型(2.0W/台) | 2 |
②蛍光灯型誘導灯(23W/台) | LED型(2.7W/台) | 2 |
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。