A社様では、空調設定温度の適正化や不要な照明の間引き等の省エネ活動に取り組まれており、今回、全般的な省エネ診断を希望されました。診断の結果、排水処理用攪拌機等へのインバータ導入、攪拌機モータや照明・変圧器の高効率化更新、デマンド監視装置の導入等をご提案しました。
内訳 | 電力 (千kWh/年) |
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改善前 | 370 |
改善後 | 293 |
提案1
エア配管
エア配管の漏れ防止
省エネ効果 | 0.4kL/年 |
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削減金額 | 36千円/年 |
設備概要 | インバータ制御型コンプレッサ(22.5kW×1台) |
キーワード
エア漏れ対策
内容
エア漏れは検知が難しく、漏れ量が分かりにくいが、コンプレッサ動力の損失が意外に大きい。エア漏れ対策により、電力消費量を削減することを提案(漏れ率5%、うち60%の漏れを防止した場合の効果を試算)。
提案2
排水処理
排水処理サンドポンプの空運転廃止
省エネ効果 | 0.8kL/年 |
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削減金額 | 62千円/年 |
設備概要 | ポンプ(11kW×1台) |
キーワード
その他(運転時間の短縮)
内容
サンドポンプは水位制御されており、低水位で停止するがタイマで90秒の空運転をしている。空運転を無くし、電力消費量を削減することを提案。
提案3
自販機
省エネ型自販機への更新
省エネ効果 | 0.2kL/年 |
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削減金額 | 14千円/年 |
設備概要 | 自販機(1,625→944kWh/年) |
キーワード
省エネ自動販売機の導入
内容
飲料自販機は省エネ法の第2次特定機器に指定され、年々省エネ性能が向上している。現行の自販機を省エネ型自販機に更新し、電力消費量を削減することを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。
提案4
排水処理
排水処理用攪拌機へのインバータ取り付け
省エネ効果 | 11.7kL/年 |
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削減金額 | 954千円/年 |
設備投資額 | 475千円(回収0.5年) |
設備概要 | 攪拌機(11kW×1台) |
キーワード
インバータの導入
内容
排水処理用攪拌機は、常時定速運転している。インバータを導入して低速化し(コンクリート成分の凝固化防止機能は維持)、電力消費量を削減(▲47%)することを提案。
提案5
排水処理
排水処理用クラッシュファイアのインバータ化
省エネ効果 | 1.7kL/年 |
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削減金額 | 134千円/年 |
設備投資額 | 250千円(回収1.9年) |
設備概要 | モータ(3.7kW×1台) |
キーワード
インバータの導入
内容
クラッシュファイア分級機(砂とスラッジの分級設備)のモータは能力が過大であり、軽負荷で運転している。インバータを導入してモータの回転数を下げ、電力消費量を削減(▲50%)することを提案。
提案6
衛生設備
便座、温水ヒータのタイマー化
省エネ効果 | 0.1kL/年 |
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削減金額 | 9千円/年 |
設備投資額 | 6千円(2個)(回収0.7年) |
設備概要 | 暖房温水便座(65W×2台) |
キーワード
不要時の便座保温OFF
内容
温水便座は、夏期以外の季節で夜間・休日も通電している。カレンダタイマを使用して夜間や休日の電源OFFを行い、電力消費量を削減することを提案。なお、最近の機器はタイマ内蔵のものが多い。
コンセント型カレンダタイマの例
提案7
生産設備
攪拌機モータの高効率化更新
省エネ効果 | 1.1kL/年 |
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削減金額 | 86千円/年 |
設備投資額 | 275千円(回収3.2年) |
設備概要 | モータ(11kW×1台) |
キーワード
高効率機への更新
内容
生産設備のオーバホール時に、攪拌機のモータの高効率化更新を行い、電力消費量を削減(▲5%)することを提案。
提案8
照明
高効率照明への更新
省エネ効果 | 2.4kL/年 |
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削減金額 | 192千円/年 |
設備投資額 | 640千円(回収3.3年) |
設備概要 | 水銀灯、FLR蛍光灯→LED灯 |
キーワード
高効率照明への更新
内容
①監視カメラ用の水銀灯、②事務室のFLR蛍光灯、③実験室のFLR蛍光灯を高効率のLED灯に更新し、電力消費量を削減することを提案。
現状 | 更新案 | 台数 | 投資 (千円) |
効果 (千円/年) |
回収 年数 |
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①水銀灯(450W/台) | LED灯(147W/台) | 2 | 260 | 111 | 2.3 |
②FLR蛍光灯(85W/台) | LED灯(40W/台) | 24 | 240 | 60 | 4.0 |
③FLR蛍光灯(85W/台) | LED灯(40W/台) | 14 | 140 | 21 | 6.7 |
提案9
照明
蛍光灯器具ごとに個別のスイッチを設置
省エネ効果 | 0.4kL/年 |
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削減金額 | 36千円/年 |
設備投資額 | 30千円(回収0.8年) |
設備概要 | FLR蛍光灯(85W/台×60台)のうち40%に個別SW設置 |
キーワード
個別スイッチ設置
内容
蛍光灯に個別スイッチを設置し、不在時や明るい窓際の消灯を行い、電力消費量を削減することを提案。
提案10
受変電設備
トップランナー2014変圧器への更新
省エネ効果 | 1.5kL/年 |
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削減金額 | 121千円/年 |
設備投資額 | 1,690千円(回収14.0年) |
設備概要 | 変圧器(3φ300kVA×1台) |
キーワード
高効率機への更新
内容
変圧器は稼働後20年以上経過し、更新時期を迎えている。変圧器は常時稼働で、かつ使用期間が長い。高効率のトップランナー変圧器に更新し、変圧器損失を低減することを提案。
提案11
デマンド管理
デマンド監視装置の導入
省エネ効果 | 最大電力の低減(▲10kW) |
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削減金額 | 125千円/年 |
設備投資額 | 400千円(回収3.2年) |
設備概要 | デマンド監視装置 |
キーワード
デマンド監視制御装置の導入その他(最大電力の低減)
内容
デマンド監視装置を導入して最大電力の変化を監視し、設定値に近づいた場合に予め定めた機器の運転を停止し、最大需要電力を抑制(178→168kW、▲10kW)することを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。