A社様では、不要な照明の間引きや冷暖房設定温度の適正化等の省エネ活動に取り組まれており、今回、全般的な省エネ診断を希望されました。診断の結果、非操業時の曝気ブロア回転数低減、蒸気ドレンの回収率向上、蒸気配管の保温、高効率空調への更新、デマンド監視装置の導入等をご提案しました。
内訳 | 電力 (千kWh/年) |
A重油 (kL/年) |
LPG (t/年) |
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改善前 | 280 | 74 | 8 |
改善後 | 230 | 69 | 8 |
提案1
ボイラ
空気比の改善
省エネ効果 | 1.3kL/年 |
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削減金額 | 114千円/年 |
設備概要 | - |
キーワード
空気比の適正化
内容
使用中のボイラは小型貫流ボイラ(1995年製造)で、排ガス測定記録等はない。特に燃焼トラブルは発生していないが、空気比は少し高めと推定される。そこで、空気比を改善(1.62→1.40)し、燃料消費量を削減することを提案(但し、空気比1.62は推定値)。
提案2
コンプレッサ
吐出圧力の低減
省エネ効果 | 0.1kL/年 |
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削減金額 | 9千円/年 |
設備概要 | コンプレッサ(3.7kW×1台) |
キーワード
吐出圧力の低減
内容
自動充填包装機用のコンプレッサは、吐出圧力が0.80MPaとやや高い。そこで吐出圧力を低減(0.70MPa)し、電力消費量を削減することを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。
提案3
空調設備
高効率空調機への更新
省エネ効果 | 1.6kL/年 |
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削減金額 | 128千円/年 |
設備投資額 | 1,750千円(回収13.7年) |
設備概要 | 空調機(50kW、冷房COP3.23→3.45) |
キーワード
高効率空調機への更新
内容
A工場のパッケージエアコン(1976~1978年製造)は水冷式冷房専用エアコンで、耐用年数を超過。そこで、高効率空調機に更新し、省エネを図ることを提案。
提案4
蒸気配管
蒸気ドレンの回収率向上
省エネ効果 | 1.7kL/年 |
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削減金額 | 157千円/年 |
設備投資額 | 600千円(回収3.8年) |
設備概要 | ボイラ(A重油消費量74kL/年) |
キーワード
蒸気ドレンの回収利用
内容
蒸気ドレンのうち、未回収箇所がある。これらのドレンを回収してボイラ給水に返し、燃料消費量を削減することを提案。
提案5
蒸気配管
蒸気配管、バルブ等の保温
省エネ効果 | 1.7kL/年 |
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削減金額 | 153千円/年 |
設備投資額 | 300千円(回収2.0年) |
設備概要 | フランジ型玉形弁(80A×9個、50A×15個)、<br /> 配管(80A×4.5m、50A×5m)等 |
キーワード
保温対策
内容
ボイラ室や工場内蒸気配管で、未保温箇所への断熱対策により熱放散を防止し、燃料消費量を削減することを提案。
提案6
排水処理
非操業時の曝気ブロアの回転数低減
省エネ効果 | 10.8kL/年 |
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削減金額 | 885千円/年 |
設備投資額 | 100千円(回収0.1年) |
設備概要 | ブロア(2台、計13kW) |
キーワード
その他(曝気ブロワの回転数低減)
内容
爆気用ルーツブロワは24時間連続運転しているが、夜間と休日は廃水の流入はほとんどない。溶存酸素(DO)計により曝気槽の酸素濃度を測定し、適正値になるようにインバータでブロワ回転数を低減し、電力消費量を削減することを提案。
提案7
照明
蛍光灯器具ごとに個別スイッチを設置
省エネ効果 | 0.4kL/年 |
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削減金額 | 30千円/年 |
設備投資額 | 66千円(回収2.2年) |
設備概要 | FLR蛍光灯(85W/台×33台) |
キーワード
個別スイッチ設置
内容
蛍光灯の器具ごとに個別スイッチを取付けて、不在時・不要時に蛍光灯を消灯し、電力消費量を削減することを提案。
提案8
照明
人感センサによる照明の自動消灯
省エネ効果 | 0.1kL/年 |
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削減金額 | 5千円/年 |
設備投資額 | 16千円(回収3.2年) |
設備概要 | FLR蛍光灯(40W/台×3台) |
キーワード
人感センサの設置
内容
材料倉庫で材料払出し時に手動にて照明オン/オフを行っているが、人感センサにより照明消灯忘れを防止し、電力消費量を削減することを提案。
提案9
照明
高効率照明への更新
省エネ効果 | 0.5kL/年 |
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削減金額 | 43千円/年 |
設備投資額 | 600千円(回収14.0年) |
設備概要 | FLR蛍光灯(85W/台×50台)→Hf蛍光灯(65W/台×50台) |
キーワード
高効率照明への更新
内容
蛍光管の故障時に、従来型FLR蛍光灯(85W/台)を省エネ効果の高いHf蛍光灯(65W/台)に器具ごと交換し、照度の確保と電力消費量を削減することを提案。
提案10
デマンド管理
デマンド監視装置導入による最大電力の抑制
省エネ効果 | 最大電力の低減(▲8kW) |
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削減金額 | 134千円/年 |
設備投資額 | 400千円(回収3.0年) |
設備概要 | デマンド監視装置 |
キーワード
デマンド監視制御装置の導入その他(最大電力の低減)
内容
デマンド監視装置を導入して最大電力の変化を監視し、設定値に近づいた場合には予め定めた機器の運転を停止することにより、最大需要電力(134→126kW、▲8kW)を抑制することを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。