A社様では、不要設備の停止やコンプレッサの吐出圧力低減等の省エネ活動に取り組まれており、今回、全般的な省エネ診断を希望されました。診断の結果、ポンプやファンのインバータ化、熱媒配管の保温対策強化、空調設定温度の低減、デマンド監視装置活用による最大電力低減等をご提案しました。
提案1
空調設備
設定温度の適正化
省エネ効果 | 9.0kL/年 |
---|---|
削減金額 | 642千円/年 |
設備概要 | 空調機(計52kW) |
キーワード
設定温度の適正化
内容
品質安定のために工場の設定温度は25℃であるが、必要性や管理基準が曖昧。設定温度や空調開始時間、入り切りのタイミング、取扱・管理責任者等を明確にし、運用することが必要。設定温度を緩和(25→27℃、+2℃)し、電力消費量を削減(▲20%)することを提案。
提案2
コンプレッサ
吸気フィルタの定期清掃
省エネ効果 | 0.1kL/年 |
---|---|
削減金額 | 8千円/年 |
設備概要 | コンプレッサ(11kW×2台) |
キーワード
吸い込みフィルタの清掃
内容
コンプレッサの吸気フィルタを定期清掃し、電力消費量を削減(▲0.8%)することを提案。
提案3
照明
不要水銀灯の消灯
省エネ効果 | 2.5kL/年 |
---|---|
削減金額 | 177千円/年 |
設備概要 | 水銀灯(400W/台×10台) |
キーワード
不要照明の消灯
内容
自動倉庫で非作業域の水銀灯10台を消灯し、電力消費量を削減することを提案。
提案4
デマンド管理
最大電力の低減
省エネ効果 | 最大電力の低減(▲50kW) |
---|---|
削減金額 | 772千円/年 |
設備概要 | デマンド監視装置 |
キーワード
デマンド監視制御装置の活用その他(最大電力の低減)
内容
デマンド低減の課題は、朝の生産設備の立ち上げと夏場空調負荷である。①設備稼働の平準化、夏場のスポット空調化等のデマンド低減対策の実施、②デマンド監視装置活用による最大電力監視を行い、最大電力の低減(550→500kW、▲50kW)を図ることを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。
提案5
コンプレッサ
吸気温度の低減
省エネ効果 | 0.1kL/年 |
---|---|
削減金額 | 5千円/年 |
設備投資額 | 20千円(回収4.0年) |
設備概要 | コンプレッサ(11kW×2台) |
キーワード
吸気温度の低減
内容
コンプレッサ室の夏期室温が高いのは、コンプレッサの排気口と排気フードに距離があるため、コンプレッサの室外排気(排熱)効率が良くないことが原因。排気フードをコンプレッサの排気口に近づけるダクト工事により室外排気を改善して吸気温度低減(35→30℃、▲5℃)を行い、電力消費量を削減(▲49%)することを提案。
提案6
工業炉
炉内循環ファンのインバータ化
省エネ効果 | 1.8kL/年 |
---|---|
削減金額 | 127千円/年 |
設備投資額 | 400千円(回収3.1年) |
設備概要 | ファン(3.7kW×2台) |
キーワード
インバータの導入
内容
乾燥炉の循環ファンは常時定格で運転している。ファンへのインバータ導入(回転数制御)により、製品の品質が確保できる範囲で循環風量を低減し、電力消費量を削減(▲22%)することを提案。
提案7
生産設備
熱媒ポンプのインバータ化
省エネ効果 | 13.3kL/年 |
---|---|
削減金額 | 954千円/年 |
設備投資額 | 2,500円(回収2.6年) |
設備概要 | ポンプ(3台、計50kW) |
キーワード
インバータの導入
内容
生産設備用の熱媒ポンプは常時定流量で運転しているが、熱負荷は立ち上げ時が大きく、その後の定常運転では低下する。ポンプへのインバータ導入(回転数制御)により定常運転時の流量を低減し、電力消費量を削減(▲22%)することを提案。
提案8
生産設備
熱媒配管の保温対策強化
省エネ効果 | 7.5kL/年 |
---|---|
削減金額 | 834千円/年 |
設備投資額 | 630千円(回収0.8年) |
設備概要 | フランジ型玉形弁(65A×1個、40A×10個)、配管(40A×10m) |
キーワード
保温対策
内容
熱媒配管(バルブ、配管)への保温対策強化により熱放散ロスを低減し、燃料消費量を削減することを提案。
提案9
照明
水銀灯をメタルハライドランプに更新
省エネ効果 | 2.6kL/年 |
---|---|
削減金額 | 185千円/年 |
設備投資額 | 900千円(回収4.9年) |
設備概要 | 水銀灯(400W/台×20台)<br /> →メタルハライドランプ(190W/台×20台) |
キーワード
高効率照明への更新
内容
水銀灯を高効率のメタルハライドランプに更新し、電力消費量を半減することを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。