アルファー食品株式会社様ではデマンド監視制御装置の導入や高効率照明への更新、空調設定温度の適正化等の省エネ活動に取り組まれており、今回、全般的な省エネ診断を希望されました。診断の結果、ボイラの運転台数削減やボイラの蒸気圧力低減、曝気槽ルーツブロワのインバータ化等をご提案しました。
内訳 | 電力 (千kWh/年) |
A重油 (kL/年) |
LPG (t/年) |
---|---|---|---|
改善前 | 3,300 | 640 | 390 |
改善後 | 3,241 | 636 | 375 |
区別 | 経済産業省 |
---|---|
補助金名称 | エネルギー使用合理化事業者支援補助金 |
受給年度 | 平成22年度 |
対象設備名 | ボイラ、高効率空調設備、高効率照明、高効率トランス、コンプレッサ(インバータ化) |
提案1
空調設備
室外機のフィン清掃
省エネ効果 | 0.5kL/年 |
---|---|
削減金額 | 30千円/年 |
設備概要 | 空調機(3台、計20.4kW) |
キーワード
空調換気設備の清掃
内容
倉庫で使用している空調機の室外機のフィンを定期的に清掃することにより、冷暖房時の空調効率を改善し、電力消費量を低減することを提案。
提案2
ボイラ
ボイラの運転台数削減
省エネ効果 | 20.6kL/年 |
---|---|
削減金額 | 1,516千円/年 |
設備概要 | LPG焚き貫流ボイラ(2t/h×2台) |
キーワード
運転台数の削減
内容
LPG焚き蒸気ボイラ2台は連続運転を行っているが、負荷率20%以下の運転時間率が40%、負荷率60%以上はわずかに3%と平均負荷率が非常に低い。
常用1台とすることにより、燃焼効率向上及び燃焼空気ファン等の電力消費量を削減することを提案。
提案3
ボイラ
蒸気圧力の低減
省エネ効果 | 6.9kL/年 |
---|---|
削減金額 | 537千円/年 |
設備概要 | LPG焚き貫流ボイラ(2t/h×2台)、<br /> A重油焚き貫流ボイラ(2t/h×3台) |
キーワード
蒸気圧力の適正化
内容
ボイラ蒸気の圧力設定値0.79Mpaに対し、製造現場の減圧弁設定圧力は0.4MPaと余裕がある。蒸気圧力設定を0.1MPa低減し、燃料使用量を削減することを提案。
提案4
コンプレッサ
吐出圧力低減、吸込みフィルタの清掃
省エネ効果 | 2.4kL/年 |
---|---|
削減金額 | 160千円/年 |
設備概要 | コンプレッサ(5台、計118kW) |
キーワード
吸込みフィルタの清掃
内容
①コンプレッサの吐出圧力0.62MPaは、エア使用先の必要圧力0.5MPaに対し余裕があるため0.05MPa(0.62→0.57MPa)低減、②吸込みフィルタの清掃頻度2倍化による圧損低減により電力消費量を削減することを提案。なお、コンプレッサは分散配置されているが、空気槽までの配管径が細い箇所もあるため、配管径の拡大や配管のループ化も推奨。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。
提案5
蒸気配管
保温対策の追加
省エネ効果 | 0.7kL/年 |
---|---|
削減金額 | 54千円/年 |
設備投資額 | 92千円(回収1.7年) |
設備概要 | フランジ型仕切弁(80A×2個、20A×4個)<br /> 配管(20A×2m) |
キーワード
保温対策
内容
蒸気ヘッダのバルブやドレン配管で保温対策がされていない箇所がある。保温カバーの装着により、熱放散を防止し、ボイラの燃料消費量を削減することを提案。本対策により、蒸気ヘッダ近くにあるコンプレッサの吸気温度が下がるため、コンプレッサの消費電力低減も期待できる。
提案6
排水処理
曝気槽ルーツブロワのインバータ化
省エネ効果 | 4.4kL/年 |
---|---|
削減金額 | 299千円/年 |
設備投資額 | 930千円(回収3.1年) |
設備概要 | ルーツブロワ(7.5kW×1台) |
キーワード
インバータの導入
内容
第2曝気槽ルーツブロワは通年100%風量での連続運転となっているが、汚水のDO濃度は5~7mg/Lと管理値2mg/Lより高く、風量低減が可能。第1曝気槽同様にルーツブロワにインバータを導入し、必要送風量に合わせて回転数制御することで電力消費量を削減することを提案。
提案7
生産設備
集塵機ファンのインバータ化
省エネ効果 | 3.3kL/年 |
---|---|
削減金額 | 224千円/年 |
設備投資額 | 450千円(回収2.0年) |
設備概要 | ファン(16.7kW×1台) |
キーワード
インバータの導入
内容
精米機の米糠の集塵機では、風量調整をファンのダンパーで行っている。
ファンへインバータを導入し、回転数制御で風量調整することで電力消費量を削減することを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。