ゆめみの宿 観松館様のエネルギー使用状況は、空調使用時期である夏季と冬季に特に多くなっています。冬季は11月から3月に燃料の使用量が非常に多く、暖房給湯用の温水ボイラ、吸収式冷温水器が要因とみられます。また電力も同じく夏季と冬季の空調使用時期に使用量が多くなっています。今回の診断ではボイラの空気比調整による燃料の低減や空調設備の外機の清掃、冷温水ポンプのインバータによる流量の調整により、空調環境を損なうことなく電力使用量を改善することなどを提案しました。
内訳 | 電気 (千kWh/年) |
LPG (千kg/年) |
A重油 (kL/年) |
上水 (千m3/年) |
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改善前 | 901 | 11.2 | 156 | 14.8 |
改善後 | 843 | 11.2 | 150 | 12.7 |
提案1
ボイラ
ボイラ燃焼空気比の低減による燃料の削減
省エネ効果 | 1.7kL/年 |
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削減金額 | 134千円/年 |
設備概要 | ボイラ(733kW/h×1台、580kW/h×1台) |
キーワード
空気比の適正化
内容
ボイラは2台保有。それぞれの空気比は、3.0、1.6と高い値である。基準に従い1.3程度まで低減し、燃料消費量を削減することを提案。
提案2
空調設備
空気比の低減による燃料削減
省エネ効果 | 1.3kL/年 |
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削減金額 | 101千円/年 |
設備概要 | 吸収式冷温水発生器 (530kW/h×1台) |
キーワード
空気比の適正化
内容
吸収式冷温水発生器の空気比は2.5と高い値であり、基準の1.3程度まで低減し燃料消費量を削減することを提案。
提案3
冷凍冷蔵設備
冷蔵庫不用時電源停止
省エネ効果 | 2.5kL/年 |
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削減金額 | 159千円/年 |
設備概要 | ― |
キーワード
非製造時(不要)時・休日の稼働台数削減、運転停止
内容
客室不用時は電源を停止することで、電力消費量を削減することを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。
提案4
空調設備
空調室外機の清掃
省エネ効果 | 2.3kL/年 |
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削減金額 | 147千円/年 |
設備投資額 | 120千円(回収2.9年) |
設備概要 | 空調機4台(3.75kWh×4台) |
キーワード
空調換気設備の清掃(熱交換器、フィルタ等)
内容
室外機のフィンに目詰まりがみられるため、室外機を定期的に清掃し、空調の熱交換効率を維持向上させることで電力消費量を削減することを提案。
提案5
空調設備
冷温水ポンプのインバータ化
省エネ効果 | 7.5kL/年 |
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削減金額 | 479千円/年 |
設備投資額 | 550千円(回収1.1年) |
設備概要 | ポンプ(11kW×1台) |
キーワード
インバータの導入
内容
冷温水ポンプ1台で運転、冷温水発生器の入口で流量を50%に絞っている。インバータを設置し、回転数を低減させることで電力消費量を削減することを提案。
提案6
ボイラ
配管・バルブの保温
省エネ効果 | 0.9kL/年 |
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削減金額 | 71千円/年 |
設備投資額 | 160千円(回収2.3年)<br /> バルブ20千円×2本+フランジ10千円×12個 |
設備概要 | フランジ等 14個 |
キーワード
保温対策
内容
ボイラ配管及びバルブの一部が保温未実施個所がある。保温施工によりエネルギー損失を削減することを提案。
フランジ型仕切弁10kg/cm2 | 80A | 2 |
フランジ10kg/cm2 | 125A | 4 |
フランジ10kg/cm2 | 80A | 8 |
提案7
給排水
止水栓による吐水量調整・節水シャワーヘッドの採用
省エネ効果 | 1.9kL/年 |
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削減金額 | 331千円/年 |
設備投資額 | 117千円(回収0.4年)<br /> シャワーヘッド13個の費用、及び取付費 |
設備概要 | シャワーヘッド(13個)を節水型 |
キーワード
その他(節水機器の取り付け)
内容
洗面器の湯水の吐出量が多い。50%閉止が適当であったので調整。また大浴場のシャワーヘッド(13個)を節水型に更新し使用量の削減することを提案。
提案8
照明
自販機照明の消灯・人感センサーの設置
省エネ効果 | 2.1kL/年 |
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削減金額 | 134千円/年 |
設備投資額 | 160千円(回収1.4年) |
設備概要 | 自販機照明(10W×8本、18W×2本)<br /> 人感センサー(親機1台・子機2台) <br /> 計1.5kW(クリプトン電球60W×24灯、<br /> 電球型蛍光灯13W×2灯、蛍光灯20W×2灯) |
キーワード
人感センサーの設置、照度センサーの設置 不要照明の消灯(昼休み時の消灯)
内容
自販機の照明を消灯して省エネを図る。共用トイレが2ヶ所の照明に人感センサーを設置して、電力消費量を削減することを提案。
提案9
受変電設備
変圧器の統合
省エネ効果 | 0.3kL/年 |
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削減金額 | 21千円/年 |
設備投資額 | 80千円(回収3.8年) |
設備概要 | 単相100 無負荷損3,504kWh、負荷損793kWh/単相150、<br /> 無負荷損3,942kWh、負荷損889kWh |
キーワード
変圧器の統合
内容
電灯回路の変圧器が軽負荷運転となっており、変圧器の台数を減らして、待機電力消費量を削減することを提案。
改善前 | 改善後 | ||
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容量(kVA) | 単相100 | 単相150 | 単相100 |
無負荷損(kWh) | 3,504 | 3,942 | 3,504 |
負荷損(kWh) | 793 | 889 | 4,346 |
総合計(kWh) | 9,128 | 7,850 |
提案10
蒸気配管
凍結防止ヒーターの比例式温度制御導入
省エネ効果 | 2.3kL/年 |
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削減金額 | 147千円/年 |
設備投資額 | 70千円(回収0.5年) |
設備概要 | ヒーター6.0kW (600W×10本) |
キーワード
その他(ヒーターの温度制御)
内容
ドレン配管の凍結防止を目的にヒーターを設置している。現状機器では凍結温度に達しない温度で稼働している場合が多い。比例制御を導入した機器を接続して、電力消費量を削減することを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。