A市庁舎様では、エネルギー使用量のうち電力90%、燃料10%であり、かつ電力の需要は空調・換気用と照明で大部分が消費されています。又、床面積当たりのエネルギー消費量(原単位)も、同様な市町村様と比較すると若干高位に位置していると推測されていることから、今回の診断では、エネルギー多消費となっている空調設備の改善について多くの提案しました。
内訳 | 電気 (千kWh/年) |
都市ガス (千m3年) |
上水 (千m3/年) |
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改善前 | 2,078 | 58 | 10 |
改善後 | 1,845 | 48 | 10 |
提案1
空調設備
外気導入量の削減に伴う吸収式冷温水機燃料使用量の削減
省エネ効果 | 6.9kL/年 |
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削減金額 | 708千円/年 |
設備概要 | 吸収式冷温水機 室内CO2濃度(800ppm→900ppm) |
キーワード
外気導入量・換気量の適正化
内容
室内環境測定記録では、室内CO2濃度が建築物環境衛生基準値(1000ppm)より低い数値(平均800ppm)を示している。基準値近傍まで管理値を引き上げることで、吸収式冷温水機使用燃料の削減を提案。
提案2
空調設備
設定温度の適正化
省エネ効果 | 8.2kL/年 |
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削減金額 | 627千円/年 |
設備概要 | 電動冷凍機容量(合計569kW)、<br /> 冷温水ポンプ・ファン容量(合計61.5kW) |
キーワード
季節による設定温度変更
内容
冷暖房設定温度は、推奨温度(夏季:28℃、冬季:20℃)に対し余裕のある設定となっている。設定温度を緩和することで、電動式HPの電力消費量を削減することを提案。
提案3
空調設備
設定温度の適正化
省エネ効果 | 4.7kL/年 |
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削減金額 | 486千円/年 |
設備概要 | ― |
キーワード
季節による設定温度変更
内容
冷暖房設定温度は、推奨温度(夏季:28℃、冬季:20℃)に対し余裕のある設定となっている。設定温度を推奨値に緩和することで、吸収式冷温水機の燃料消費量を削減することを提案。
提案4
空調設備
外気導入量の削減
省エネ効果 | 2.8kL/年 |
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削減金額 | 213千円/年 |
設備概要 | 仕様風量(12,500m3/h・台×3台、他)<br /> 室内CO2濃度(800ppm→900ppm) |
キーワード
外気導入量・換気量の適正化
内容
室内環境測定記録では、室内CO2濃度が建築物環境衛生基準値(1000ppm)より低い数値を示している。基準値近傍まで管理値を引き上げることで、電動HPの電力消費量を削減することを提案。
提案5
空調設備
設定温度の適正化
省エネ効果 | 3.9kL/年 |
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削減金額 | 296千円/年 |
設備概要 | 圧縮機容量(3.4kW×9台) <br /> サーバ室設定温度(22℃→24℃) |
キーワード
設定温度の適正化
内容
サーバ室は、機器保護のため設定温度22℃での冷房運転を実施している。過度な冷房運転を取りやめ、設定温度を緩和することで、電力消費量を削減することを提案。
提案6
空調設備
設定温度の適正化
省エネ効果 | 2.8kL/年 |
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削減金額 | 213千円/年 |
設備概要 | 圧縮機容量(5.5kW×2台) <br /> 受電盤室設定温度(26℃→30℃) |
キーワード
設定温度の適正化
内容
受電盤室は、機器保護のため設定温度26℃での冷却運転を実施している。過度な冷却運転を取りやめ、設定温度を緩和することで、電力消費量を削減することを提案。
提案7
空調設備
空調機室外機フィンの清掃
省エネ効果 | 2.4kL/年 |
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削減金額 | 185千円/年 |
設備概要 | 電動冷凍機容量(合計773kW)、<br /> 冷温水ポンプ・ファン容量(合計61.5kW) |
キーワード
空調換気設備の清掃(熱交換器、フィルタ等)
内容
空調機室外機のアルミフィンが汚れで目詰まりすると、熱交換効率が低下し最大で10%ほどの余分な電力を消費する。これを防ぐために、アルミフィンの清掃を適度な頻度にて実施することで電力消費量を削減することを提案。
提案8
空調設備
空気比削減による吸収式冷温水機燃料の削減
省エネ効果 | 0.4kL/年 |
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削減金額 | 39千円/年 |
設備概要 | 空気比 1.7→1.3 |
キーワード
空気比の適正化
内容
吸収式冷温水機の排ガス酸素濃度値が8%強と高い数値となっており、これは、余剰空気量が多く燃焼温度の低下を来たし、燃焼効率が悪くなっているものと推測できる。排ガス酸素濃度を適正に保つことによる吸収式冷温水機の使用燃料削減を提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。
提案9
照明
市民窓口の照明削減
省エネ効果 | 19.6kL/年 |
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削減金額 | 1,505千円/年 |
設備投資額 | 200千円(回収0.1年) |
設備概要 | 市民窓口の消費電力(計49.08kW) <br /> 一部LEDスタンドを使用 |
キーワード
不要照明の消灯(昼休み時の消灯)
内容
市民窓口の天井照明の見直して、点灯数を必要最小限に減らすためのマニュアルを作成することで、電力消費量を削減することを提案。
提案10
照明
執務室の照明消灯、LEDスタンドを使用
省エネ効果 | 20.2kL/年 |
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削減金額 | 1,550千円/年 |
設備投資額 | 1,600千円(回収1.0年) |
設備概要 | 執務室の消費電力(計75.83kW) |
キーワード
高効率照明への更新
内容
天気のよい昼間は執務室の天井照明を消して、必要に応じて消費電力の少ないLEDスタンドを使用することで、電力消費量を削減することを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。