株式会社ネオス様長崎精密工場では、ISO・EMS活動を推進されており、その一環として省エネにも取り組まれています。今回、高負荷機器の現状把握、エネルギーロスの箇所の把握、エネルギー効率改善などを目的に受診されました。現状のエネルギー消費は、熱量比率でみると電力が89%、燃料が11%であり、空調設定温度の緩和、エアコンプレッサ吐出圧の低減、照明設備の高効率化など、電力関連とボイラ空気比改善による燃料関連の省エネなどをご提案しました。
内訳 | 電気 (千kWh/年) |
A重油 (kL/年) |
上水 (千m3/年) |
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改善前 | 870 | 26 | 9.0 |
改善後 | 815 | 22 | 8.9 |
提案1
空調設備
空調温度の設定緩和
省エネ効果 | 6.7kL/年 |
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削減金額 | 410千円/年 |
設備概要 | 空調設備 |
キーワード
設定温度の適正化
内容
ヒアリングと工場観察で空調温度設定が国の推奨値に比べ2℃程度甘くなっている。2℃緩和することで20%の省エネ効果が得られることから、電力消費量を削減することを提案。
提案2
ボイラ
燃焼空気比の改善
省エネ効果 | 0.5kL/年 |
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削減金額 | 44千円/年 |
設備概要 | ボイラ(年間燃料消費量26kL) |
キーワード
空気比の適正化
内容
現状のボイラ(年間燃料消費量は26kL)の排ガス酸素濃度は8.8%(空気比として1.7)であり、省エネ法の判断基準による基準空気比に比べ高い。空気比を1.4まで適正化することで2.0%の省エネが図られることから、空気比調整により燃料消費量を削減することを提案。
提案3
コンプレッサ
エアコンプレッサ吐出圧力の低減
省エネ効果 | 0.5kL/年 |
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削減金額 | 33千円/年 |
設備概要 | エアコンプレッサ(15kW×2台) |
キーワード
吐出圧力の低減
内容
コンプレッサ(全2台で合計の定格容量30kW)から0.70MPa-Gの吐出圧力で供給されているが、需要先には余裕がある。そこで、吐出圧力を0.65MPa-Gまで0.05MPaだけ下げ、電力消費量を削減することを提案。
提案4
衛生設備
女子トイレに擬音装置を設置
省エネ効果 | ― |
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削減金額 | 24千円/年 |
設備概要 | 女子トイレの擬音装置(3か所) |
キーワード
トイレに擬音装置を設置
内容
女子トイレに擬音器を設置することにより、消音のためのフラッシュ回数(11L/回)を減らし、上水使用量を削減することを提案。
提案5
照明
10%節電形蛍光管の採用
省エネ効果 | 0.3kL/年 |
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削減金額 | 15千円/年 |
設備概要 | 節電形蛍光管(FLR40W→FLR36W) |
キーワード
高効率照明への更新
内容
工場、事務所とも主として従来形のFLR40W2灯式蛍光灯が使用されている。価格が同じ10%節電形蛍光管(対象本数は100本)に更新することで、消費電力を年間980kWh削減することを提案。
提案6
給排水
蛇口への節水コマの取付
省エネ効果 | ― |
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削減金額 | 7千円/年 |
設備概要 | 給水設備 |
キーワード
節水機器の取り付け
内容
水道蛇口5ケに節水コマを取り付け、水道使用量を15m3削減することを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。
提案7
受変電設備
高効率変圧器の採用
省エネ効果 | 2.8kL/年 |
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削減金額 | 171千円/年 |
設備投資額 | 1,300千円(回収7.6年) |
設備概要 | 受変電設備(1φ75kVA×1台、3φ500kVA×1台) |
キーワード
変圧器の小型化 高効率変圧器への更新
内容
1999年製の油入り変圧器2台(1φ75kVA、3φ500kVA)を、将来、トップランナー変圧器に更新することで、電力消費量を年間11千kWh削減することを提案。
提案8
その他
自販機の夜間及び休日の停止
省エネ効果 | 1.5kL/年 |
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削減金額 | 91千円/年 |
設備投資額 | 12千円(回収0.1年) |
設備概要 | 自販機(年間消費電力量510W×1台、540W×1台) |
キーワード
その他(不要時の電源OFF)
内容
工場には自動販売機が2台設置されている。夜間や休日など利用者がいない時間帯(年間5,820時間)は電源を遮断することにより、電力消費量を年間5.8千kWh削減することを提案。
提案9
照明
水銀灯と蛍光灯照明の高効率化
省エネ効果 | 1.2kL/年 |
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削減金額 | 71千円/年 |
設備投資額 | 540千円(回収7.6年) |
設備概要 | 400W水銀灯→190Wセラミックメタルハライドランプ、<br /> FLR40W→FHF32W |
キーワード
高効率照明への更新
内容
工場屋内外照明について、400W水銀灯10台を190Wセラミックメタルハライドランプに、また、FLR40W2灯式蛍光灯50台をFHF32W2灯式蛍光灯に各々交換して、電力消費量を削減することを提案。
提案10
照明
蛍光灯器具ごとに個別プルスイッチを設置
省エネ効果 | 1.1kL/年 |
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削減金額 | 66千円/年 |
設備投資額 | 80千円(回収1.2年) |
設備概要 | 蛍光灯(FLR40W2灯式) |
キーワード
個別スイッチ設置
内容
工場、事務所には多数の蛍光灯が使用されている。蛍光灯照明器具ごとにプルスイッチを取り付け(計40台)、電力消費量を削減することを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。