特別養護老人ホーム永光荘様では、デマンド監視装置の導入、不要な照明の間引き・消灯などの省エネ対策を実施されています。今回省エネを更に進めるためのきっかけとして受診されました。現状のエネルギー消費では、電力が70%強、燃料が30%弱となっており、電力では、冷暖房による消費が、また燃料では、温水ボイラでの消費が顕著です。このことから空調設備と温水ボイラを主体とした省エネ改善、更に照明の改善などを含めてご提案しました。
提案1
空調設備
冷房設定温度の適正化
省エネ効果 | 2.0kL/年 |
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削減金額 | 161千円/年 |
設備概要 | 空調機 33台 |
キーワード
設定温度の適正化
内容
現状の冷房設定温度は24℃、暖房設定温度は23℃と伺いました。老人ホーム施設であることから冷房のみ設定温度を24℃を25℃に見直して、電力消費量を削減することを提案。
提案2
空調設備
空調室外機のフィン清掃
省エネ効果 | 1.8kL/年 |
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削減金額 | 143千円/年 |
設備概要 | 空調機 33台 |
キーワード
空調換気設備の清掃(熱交換器、フィルタ等)
内容
空調室外機は、定期的に清掃されていないため塵埃による汚れが見られる。フィンの清掃を行うことによって冷・暖房の空調効率を改善(3%)して、電力消費量を削減することを提案。
提案3
ボイラ
ボイラの運用改善
省エネ効果 | 1.6kL/年 |
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削減金額 | 132千円/年 |
設備概要 | 温水ボイラ(出力349kW×2台、233kW×1台<br /> →出力233kW×1台に集約) |
キーワード
運転台数の削減
内容
温水ボイラ2台の中、ボイラ1(出力:349kW)は3週間/月、ボイラ2(出力:233kW)は1週間/月の運転を行っているが、ボイラ2の1台運転で全負荷を賄えるので、ボイラ2を1台運転としてA重油を削減することを提案。
提案4
照明
天井照明の間引き
省エネ効果 | 0.7kL/年 |
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削減金額 | 59千円/年 |
設備概要 | 照明 FLR40W×2灯用×18台 |
キーワード
照明の間引き
内容
デイサービスエリアにFLR40W×2灯用が18台設置され、点灯している。必要以上に明るい場所があるので、JIS照度基準を参考として天井照明を10台分を間引いて、電力消費量を削減することを提案。
提案5
ボイラ
温水ボイラの空気比の適正化
省エネ効果 | 0.5kL/年 |
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削減金額 | 42千円/年 |
設備概要 | 温水ボイラ(出力349kW×2台、233kW×1台) |
キーワード
空気比の適正化
内容
燃焼用空気を必要以上に供給すると、排ガス量が増え、エネルギー損失が増大する。そこで酸素濃度を8.0%(空気比=1.62)と想定し、空気比の適正値(空気比=1.4)に下げて燃料消費量を低減することを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。
提案6
照明
照明設備のLED化
省エネ効果 | 7.6kL/年 |
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削減金額 | 617千円/年 |
設備投資額 | 6,678千円(回収10.8年) |
設備概要 | 照明 |
キーワード
高効率照明への更新
内容
本事業所には、①従来型蛍光灯(FLR40S×2灯用)215台あり、その中の129台をLED灯に更新。②従来型誘導灯[B級(BH形)片面、B級(BL形)片面]が、各8台、計16台あり、これ等をLED灯に更新。上記①、②をLEDへの更新により電力消費量を削減することを提案。
提案7
給湯設備 給排水
浴室設備のシャワーヘッドへの交換
省エネ効果 | 0.5kL/年 |
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削減金額 | 97千円/年 |
設備投資額 | 50千円(回収0.5年) |
設備概要 | 浴室設備 |
キーワード
その他(節水型シャワーヘッドへの交換) 節水機器の取り付け
内容
現在、使用されているシャワーヘッドは従来型であり、節水型シャワーヘッドに交換して上水と給湯熱源である給湯ボイラの燃料(A重油)を削減することを提案。
提案8
空調設備
空調機の間欠運転
省エネ効果 | 15.3kL/年 |
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削減金額 | 1,237千円/年 |
設備投資額 | 3,500千円(回収2.8年) |
設備概要 | 空調機(マルチエアコン) |
キーワード
間欠運転、交互運転
内容
多数のマルチエアコンを制御する全体管理システムにおいて、屋内機のサーモを30分の間に6分間(3分間を2回)順次サイクリックに強制OFFさせて、室内温度変化を最少に保ちつつ、省エネルギー運転を図り、電力消費量を削減することを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。