株式会社王子電化様では、経営者が率先垂範して、ボイラ、空調機、デマンド監視制御装置などの設備改善や、不要時の消灯、エレベーターの空調温度の設定などの運用改善を実施されています。今回、無駄の発見、待機電力の削減と省エネ意識付の徹底を目的に受診されました。現状のエネルギー消費は、熱量比率でみると、電力が68%、燃料が32%であり、照明設備の高効率化など電力関連と、ボイラ立ち上げ時間の変更や蒸気配管・バルブの保温など燃料関連の省エネをご提案しました。
提案1
ボイラ
ボイラ立ち上げ時間の変更
省エネ効果 | 1.9kL/年 |
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削減金額 | 126千円/年 |
設備概要 | ボイラ |
キーワード
運転時間の短縮(立ち上げ時間の変更)
内容
各所メッキ洗浄槽の加温準備のためボイラを1時間半から2時間前より立ち上げているが、少なくとも1~1時間半で準備できる。ボイラ立ち上げを30分遅らせ、放熱を減らし、都市ガス消費量を削減することを提案。
提案2
ボイラ
ボイラ蒸気圧力の低減
省エネ効果 | 1.2kL/年 |
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削減金額 | 84千円/年 |
設備概要 | ボイラ |
キーワード
蒸気圧力の適正化
内容
蒸気は洗浄用温水の製造と塗装後の温風乾燥機に使われている。この目的には、蒸気圧力は0.25MPa-G程度で十分であるが0.40MPa-Gで製造されている。ボイラ蒸気圧力設定下限を確認した上で、対応可能であれば、ボイラでの蒸気圧を0.25MPa-Gまで下げ、都市ガス消費量を削減することを提案。
提案3
冷却設備
残塗料冷却電力の削減
省エネ効果 | 0.5kL/年 |
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削減金額 | 35千円/年 |
設備概要 | 冷却設備 |
キーワード
その他(冷却量の削減)
内容
作業終了後の残塗料は攪拌および冷却(冷却装置の定格動力7.5kW)をする必要があり、塗料を満杯(2,000L)にして攪拌冷却を実施している。翌日必要な分(現状2,000L → 改善後1,800L)だけを攪拌・冷却することで、被冷却量を減らし、電力消費量を削減することを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。
提案4
照明
照明の高効率化
省エネ効果 | 4.2kL/年 |
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削減金額 | 296千円/年 |
設備投資額 | 1,340千円(回収4.5年) |
設備概要 | 照明 |
キーワード
高効率照明への更新 その他(節電型蛍光灯)、その他(不要時消灯)
内容
①FLR40W蛍光灯(本数276本)を節電型のFLR36W蛍光灯に交換、②工場機械上に蛍光灯(FLR40W2灯式蛍光灯41台)が点灯しているが点検・保全時以外は不要であるので消灯、③123台のFLR40W2灯式蛍光灯を高効率なFHF32W2灯式蛍光灯に更新することにより電力消費量の削減を提案。
提案5
蒸気配管
蒸気配管・バルブの保温
省エネ効果 | 2.6kL/年 |
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削減金額 | 177千円/年 |
設備投資額 | 50千円(回収0.3年) |
設備概要 | 蒸気配管 |
キーワード
保温対策
内容
現状、蒸気配管(蒸気圧力は0.40MPa-G)のフランジと配管の一部に保温がされていない。バルブと配管に20mmの保温を施工することで、蒸気配管・バルブ表面からの熱放散を年間で87GJ削減し、都市ガス消費量を削減することを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。