O株式会社様では、省エネ法の特定事業者として省エネルギー推進委員会を設置し、目標の設定・結果の評価を積極的に実施しています。具体的な活動として、照明設のLED化、高効率変圧器の導入などが実施されています。今回、関係者全員が参画する省エネ活動の展開を目的に受診されました。現状のエネルギー消費は、熱量比率でみると、電力が93%、燃料が7%であり、冷却水ポンプのインバータ化、冷却水温度制御の導入やコンプレッサのエア漏れ削減など電力関連の省エネをご提案しました。
提案1
コンプレッサ
コンプレッサのエア漏れ防止
省エネ効果 | 7.7kL/年 |
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削減金額 | 404千円/年 |
設備概要 | エア配管 |
キーワード
圧力損失の低減、エア漏れ対策
内容
常時5台のコンプレッサ(定格容量61kW)が稼動している。空気配管は工場全体に配置され、空気配管からの漏れが懸念される。そこで、一般的な工場での漏れ率を適用し、漏れ対策により電力使用量の削減を提案。(現状の漏れ率10%→対策後の漏れ率2%、負荷率80%)
提案2
空調設備
空調設定温度の見直し
省エネ効果 | 2.0kL/年 |
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削減金額 | 104千円/年 |
設備概要 | 空調設備 |
キーワード
設定温度の適正化
内容
現状、事務所の空調温度は、冷房時25℃、暖房時22℃であることから、冷暖房時とも1℃緩和して(冷房時26℃、暖房時21℃)、電力消費量を削減することを提案。なお、1℃の緩和で約10%の省エネ効果が得られる。
提案3
OA・事務機器
OA機器の待機電力削減
省エネ効果 | 0.3kL/年 |
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削減金額 | 14千円/年 |
設備概要 | OA機器:パソコン50台、3.7W/台 |
キーワード
節電モード設定(待機電力の削減)
内容
パソコン本体(50台で待機時消費電力3.7W/台)のスイッチをOFFにしても、電源が接続されていると待機電力を消費する。電源をスイッチ付テーブルタップ経由にし、電源切断をし易くして待機電力を削減し、電力消費量を削減することを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。
提案4
冷却設備
冷却水ポンプにインバータ制御の導入
省エネ効果 | 88.7kL/年 |
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削減金額 | 4,658千円/年 |
設備投資額 | 5,500千円(回収1.2年) |
設備概要 | 冷却設備:ポンプ合計68.5kW |
キーワード
インバータの導入
内容
工業炉の油槽温度は、冷却水槽からの冷却水を循環ポンプ数台(合計定格容量68.5kW)で系統わけして各炉に送水している。送水量は油槽にかかる熱負荷に応じて加減すべきであるが、現状では制御機構がないため、年間を通じてポンプは連続運転している。そこでインバータを導入し、還り温度に応じた冷却水量とし、電力消費量を削減することを提案。
提案5
冷却設備
冷却水温度制御の導入
省エネ効果 | 14.3kL/年 |
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削減金額 | 749千円/年 |
設備投資額 | 1,100千円(回収1.5年) |
設備概要 | 冷却設備:クーリングタワー合計19.2kW |
キーワード
制御法改善
内容
工業炉の焼入用油槽(80℃)を冷やす2つの水槽の冷却水は冷却塔で冷却されており、年間昼夜連続運転されている。冷却水温度はおおよそ32℃であれば炉の稼動が可能になっているため冷却塔の発停制御し、水槽温度が低い冬季はクーリングタワーのファン及び循環ポンプ(合計定格容量19.2kW)を停止して、電力消費量を削減することを提案。
提案6
照明
照明の高効率化
省エネ効果 | 4.2kL/年 |
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削減金額 | 220千円/年 |
設備投資額 | 1,225千円(回収5.6年) |
設備概要 | 照明 |
キーワード
高効率照明への更新
内容
25台のFLR40W2灯式蛍光灯を高効率のFHF32W2灯式に、5台の400W水銀灯を高効率の190Wセラミックメタルハライドランプに更新し、併せて、消灯可能な照明器具(合計3.2kW)を不要時に消灯することで、電力消費量を削減することを提案。
提案7
空調設備
空調室内機フィンコイルの清掃
省エネ効果 | 3.0kL/年 |
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削減金額 | 156千円/年 |
設備投資額 | 120千円(回収0.8年) |
設備概要 | 空調設備:全能力219kW |
キーワード
空調換気設備の清掃(熱交換器、フィルタ等)
内容
空調室内機(全能力は219kW)のフィルタやコイルは在室人員の洋服から出るリントや室内で発生する塵ゴミなどで短期間で汚れがたまってくる。フィルタやコイルの汚れは空調効率の低下を招き消費電力の増加につながる。定期的メンテナンスで常に室内機を清掃(省エネ効果15%)し、電力消費量を削減する(年間12,000kWh)ことを提案。
提案8
空調設備
空調室外機フィンコイルの清掃
省エネ効果 | 1.0kL/年 |
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削減金額 | 52千円/年 |
設備投資額 | 80千円(回収1.5年) |
設備概要 | 空調設備 |
キーワード
空調換気設備の清掃(熱交換器、フィルタ等)
内容
事務所ゾーンの空調室外機(全能力219kW)コイルは長時間の運転のため表面が塵や埃で汚染が進んでいる。アルカリ洗剤などでコイル表面を洗浄することにより、熱交換効率を回復(約5%)し、電力消費量を削減する(年間3,800kWh)ことを提案。
提案9
その他
自販機の時間帯による電源遮断
省エネ効果 | 0.8kL/年 |
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削減金額 | 43千円/年 |
設備投資額 | 30千円(回収0.7年) |
設備概要 | その他(自販機) |
キーワード
不用時の電源OFF
内容
事業所には自動販売機が7台設置されている。5台の自動販売機は、利用者が少ない時間帯(年間5,760時間)は電源を開放することにより、電力消費量を年間3,200kWh削減することを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。