E給食センター様では、省エネ対策としてポンプやファンへのインバータ導入、空調設定温度の適正化、不要時消灯等を実施されています。今回、高効率照明の導入やエネルギー管理などによる省エネを目的に受診されました。診断の結果、蒸気配管やバルブの保温、換気ファンの運転時間短縮、排水処理曝気ブロワーの運転見直し等をご提案しました。
提案1
換気設備
給排気ファンの運転時間短縮
省エネ効果 | 6.3kL/年 |
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削減金額 | 482千円/年 |
設備概要 | 給気ファン(22kW×2台)、排気ファン(30kW×2台) |
キーワード
外気導入量・換気量の適正化
内容
稼動日には給排気ファン4台(現状電力負荷合計60KW)が9時間連続で運転されている。ファンにはインバータが設定されているので、作業内容に応じ風量低減やファンを停止して電力消費量を低減することを提案。(現状運転時間9h/日→改善後運転時間7h/日、稼働日数205日/年)
提案2
排水処理
曝気ブロワーの運転見直し
省エネ効果 | 4.6kL/年 |
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削減金額 | 349千円/年 |
設備概要 | 曝気ブロワー(7.5kW×2台) |
キーワード
非生産(不要)時・休日の稼働台数削減
内容
曝気ブロワー2台が設置され、1台は通年運転し、残りの1台も毎日4時間運転を行っていて、溶存酸素も十分である。そこで、4時間運転のブロワー1台を停止し、休業日には連続運転中のブロワーを間欠運転とすることでの電力消費量を低減することを提案。(現状電力使用量31,553kwh/年→改善後電力使用量13,764kwh/年)
提案3
ボイラ
温水ボイラの空気比適正化
省エネ効果 | 0.8kL/年 |
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削減金額 | 68千円/年 |
設備概要 | A重油焚温水ボイラ(排ガス温度176℃で年間61kL消費) |
キーワード
空気比の適正化
内容
温水ボイラは空気比1.5で運転されている。空気比を1.3まで絞ることで燃料使用量を削減することを提案。
提案4
給湯設備
電気給湯器の給水温度の適正化
省エネ効果 | 0.1kL/年 |
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削減金額 | 9千円/年 |
設備概要 | 電気給湯器(2台、貯湯槽総面積は0.33m2/台) |
キーワード
設定温度の適正化
内容
電気給湯器の給水温度が99℃に設定されている。手洗い用のため、手洗いに適した温度(60℃程度で、レジオネラ症予防の視点からの最低温度)に下げることで給湯器からの放熱を低減することを提案。(現状電力使用量913kwh/年→改善後電力使用量463kwh/年)
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。
提案5
蒸気配管
蒸気配管、バルブの保温
省エネ効果 | 4.1kL/年 |
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削減金額 | 354千円/年 |
設備投資額 | 720千円(回収2.0年) |
設備概要 | 配管(200A×1.5m)、バルブ(100A×13個)、<br /> フランジ(100A×4個)他 |
キーワード
保温対策
内容
蒸気配管は高圧系統(0.8MPa)と低圧系統(0.3MPa)の二系統があり、いずれの系統も一部の配管、バルブ、フランジなどが未保温である。未保温部に40mmの保温を行うことで燃料使用量を削減することを提案。(現状の放散熱量45.6/50.1MJ/h→対策後の放散熱量4.6/5.0MJ/h、ボイラ熱効率80%、稼働時間1,398h/年)
提案6
デマンド管理
デマンド監視装置の導入
省エネ効果 | ー |
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削減金額 | 281千円/年 |
設備投資額 | 480千円(回収1.7年) |
設備概要 | デマンド監視装置 |
キーワード
デマンド監視制御装置の導入(電気使用量の見える化装置の導入を含む)
内容
デマンド監視装置を導入してピーク電力を監視し、設定値に近づいた場合には予め定めた機器を停止することによりピーク電力を抑制し、契約電力を低減(305kW→285kW)することを提案。
提案7
受変電設備
変圧器の統合
省エネ効果 | 1.0kL/年 |
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削減金額 | 78千円/年 |
設備投資額 | 200千円(回収2.6年) |
設備概要 | 変圧器2台(3φ・500kVA+3φ・200kVA) |
キーワード
変圧器の統合
内容
動力用変圧器2台(3φ・500kVA、3φ・200kVA)は各36%の低負荷状態にある。500kVA1台に統合することにより、変圧器損失を低減することを提案。(現状稼動変圧器3φ500kVA+3φ200kVA→改善後稼動変圧器3φ500kVA×1台、現状年間変圧器損失16,434kwh/年→改善後年間変圧器損失
提案8
照明
水銀灯をセラミックメタルハライドランプに交換
省エネ効果 | 0.8kL/年 |
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削減金額 | 60千円/年 |
設備投資額 | 225千円(回収3.8年) |
設備概要 | 水銀灯(275W×5灯) |
キーワード
高効率照明への更新
内容
外灯の275W水銀灯5灯を同程度のランプ光束を持つ132Wセラミックメタルハライドランプ5灯に交換し、消費電力を削減することを提案。(点灯時間4,299h/年、現状275W→改善後132W)
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。