医療法人財団利定会大久野病院様はこれまでトップ層の主導のもと、空調設定温度の適正化、不要空調や照明の停止などの運用面での省エネ改善実施に加えて、省エネを考慮した設備更新計画を検討中です。診断の結果、空調熱源機や温水ボイラ運転上の改善、温水ポンプへインバータの導入や一部照明の高効率化等を提案しました。
提案1
空調設備
中間期に冷温水発生器の停止時間を拡大
省エネ効果 | 5.6kL/年 |
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削減金額 | 378千円/年 |
設備概要 | 冷温水発生器(灯油消費量64kL/年、ポンプ15kW×2台) |
キーワード
運転時間の短縮(待機時)
内容
冷温水発生器は中間期のごく短い期間停止する以外24h/日運転しているが、空調負荷状況の分析から停止期間を更に拡大できる可能性があり、使用する灯油量と電力量を削減することを提案。
提案2
空調設備
サーバ室空調設定温度の適正化
省エネ効果 | 0.5kL/年 |
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削減金額 | 26千円/年 |
設備概要 | 空調設備(1.7kW) |
キーワード
設定温度の適正化
内容
現在サーバ室の空調設定温度は22℃で年間冷房であるが、この要求設定温度が適正か確認し、変更可能なら設定温度を緩和(試算は24℃)して省エネを図ることを提案。
提案3
ボイラ
温水使用のない時間帯はボイラ運転を停止
省エネ効果 | 5.0kL/年 |
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削減金額 | 395千円/年 |
設備概要 | ボイラ2基(燃料消費量:計81.4L/h)、循環ポンプ0.4kW×2台 |
キーワード
運転時間の短縮(立ち上げ時間の変更)
内容
通年で、ボイラは24h/日運転であるが、夏季夜間帯は給湯要求がないと思われるので、この時間帯はボイラ運転を停止し、燃料及び電力使用量を削減することを提案。
提案4
OA・事務機器
パソコンの待機電力の削減
省エネ効果 | 0.3kL/年 |
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削減金額 | 16千円/年 |
設備概要 | パソコン50台(待機電力3.7W/台) |
キーワード
離席時(帰宅時)の電源遮断
内容
現状パソコンは電源オンのまま本体スイッチのオンオフ操作のみで不使用時も通電状態で待機電力を消費するので、スイッチ付テーブルタップ経由などにより不使用時には完全に電源オフにすることを提案。
提案5
その他
省エネ型自販機への更新
省エネ効果 | 0.2kL/年 |
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削減金額 | 10千円/年 |
設備概要 | 従来型自販機×3台(1,200→975kWh/年・台) |
キーワード
省エネ自動販売機の導入
内容
最新の省エネ型自販機に交換し、省電力を図ることを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。
提案6
空調設備
冷温水ポンプにインバータの導入
省エネ効果 | 6.1kL/年 |
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削減金額 | 342千円/年 |
設備投資額 | 1,200千円(回収3.5年) |
設備概要 | 冷温水ポンプ 7.5kW×2台 |
キーワード
インバータの導入
内容
インバータを導入してポンプを制御し冷暖房負荷に応じた冷温水量を弁絞りなしで送ることで、特に、負荷が少ない季節や時間帯でポンプ動力を効果的に削減が図れることを提案。
提案7
照明
高効率照明への更新
省エネ効果 | 5.2kL/年 |
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削減金額 | 292千円/年 |
設備投資額 | 2,706千円(回収9.3年) |
設備概要 | 蛍光灯→LED照明 |
キーワード
高効率照明への更新
内容
新館病室廊下照明およびナースステーション照明を高効率照明に交換し省電力することを提案。
現状→更新 | 台数 | 投資 (千円) |
効果 (千円/年) |
回収年数 |
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廊下ダウンライト:FDL27(32W/台) →LED照明(13.8W/台) |
114 | 1,938 | 176 | 11 |
ナースステーション:Hf蛍光灯(65W/台) →LED照明(46W/台) |
48 | 768 | 116 | 6.6 |
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。