いずみの苑様では、省エネ対策として不要な照明の消灯、デマンド監視制御装置の導入等を実施されています。今回、高効率照明の導入、ポンプ・ファンへのインバータ導入等を目的に受診されました。診断の結果、高効率照明への交換、ポンプ・ファンへのインバータ導入に加えて、給湯用ボイラの運転時間短縮、外気導入量の低減等をご提案しました。
提案1
空調設備
設定温度の適正化
省エネ効果 | 10.4kL/年 |
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削減金額 | 734千円/年 |
設備概要 | 冷温水機用の都市ガス使用量:90千m3/年 |
キーワード
設定温度の適正化
内容
空調設定温度は冷暖房とも24.5℃である。冷暖房とも1℃緩和(冷房:25.5℃、暖房:23.5℃)することで、燃料消費量を低減(▲10%)することを提案。
提案2
空調設備
重油:外気導入量の低減
省エネ効果 | 14.1kL/年 |
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削減金額 | 990千円/年 |
設備概要 | 冷温水機用の都市ガス使用量:81千m3/年<br /> (提案1による燃料削減後の数値) |
キーワード
外気導入量・換気量の適正化
内容
空調機6台の外気導入ダンパは全開で運用されている。診断時の室内CO2濃度の測定結果は平均553ppmであり、 ビル管理法の規制値1,000ppmと比較し、外気量過大と推察される。外気導入量を低減することで、燃料消費量を低減(▲15%)することを提案。
提案3
ボイラ
給湯用ボイラの運転時間短縮
省エネ効果 | 19.1kL/年 |
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削減金額 | 1,344千円/年 |
設備概要 | ボイラ用都市ガス使用量:48.1m3/年 |
キーワード
運転時間の短縮(立ち上げ時間の変更)
内容
風呂と洗面給湯用の温水ボイラは、1年を通じて24時間連続で運転されている。入浴終了後に使用する洗面用給湯量は給湯タンク(4.5m3×2台)からの温水(60℃)でまかない、入浴時間終了後のボイラ運転を停止する。ボイラ運転停止により、燃料消費量を低減(▲34%)することを提案。
提案4
デマンド管理
デマンド監視装置の有効活用
省エネ効果 | ― |
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削減金額 | 351千円/年 |
設備概要 | デマンド監視制御装置 |
キーワード
デマンド監視制御装置の活用(日負荷線図の活用を含む)
内容
デマンド監視装置を有効活用して最大電力の変化を監視し、設定値に近づいた場合には予め定めた機器の運転を停止することで最大需要電力を抑制(241→220kW、▲21kW)し、契約電力を低減することを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。
提案5
空調設備
ファンへのインバータ導入
省エネ効果 | 30.4kL/年 |
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削減金額 | 1,870千円/年 |
設備投資額 | 1,960千円(回収1.0年) |
設備概要 | ACU-1~4用ファン(4台、計24kW)、<br /> 厨房用ファン(2台、計13kW)、ACU-6用ファン(計2.2kW) |
キーワード
インバータの導入
内容
①1~4F用空調機送風ファン、②厨房用排気ファン、③洗濯室空調機送風ファンでは、送風ダンパの流量絞り運転となっている。送風ファンにインバータによる回転数制御を導入し、電力消費量を低減することを提案。
現状→更新案 | 投資 (千円) |
効果 (千円/年) |
回収年数 |
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①1~4F用空調機送風ファン(ACU-1~4) 吐出弁による流量絞り(開度70%) →インバータ制御 |
1,200 | 1,389 | 0.9 |
②厨房用送排気ファン(ACU-5)吐出弁による流量絞り(開度75%)→インバータ制御 | 650 | 439 | 1.5 |
③厨房用送風ファン(ACU-6)吐出弁による流量絞り(開度75%)→インバータ制御 | 110 | 42 | 2.6 |
提案6
空調設備
ポンプへのインバータ導入
省エネ効果 | 17.1kL/年 |
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削減金額 | 1,052千円/年 |
設備投資額 | 1,650千円(回収1.6年) |
設備概要 | 冷温水ポンプ(22kW)、冷却水ポンプ(11kW) |
キーワード
インバータの導入
内容
ガス吸収式冷温水機(2台設置を1台交互運転)の冷温水ポンプおよび冷却水ポンプは、吐出弁による流量絞り運転となっている。ポンプにインバータによる回転数制御を導入し、電力消費量を低減することを提案。
現状→更新案 | 投資 (千円) |
効果 (千円/年) |
回収年数 |
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①冷温水ポンプ:吐出弁による流量絞り(開度60%)→インバータ制御 | 1,100 | 991 | 1.1 |
②冷却水ポンプ:吐出弁による流量絞り(開度75%)→インバータ制御 | 550 | 61 | 9.0 |
提案7
照明
高効率照明への交換
省エネ効果 | 9.5kL/年 |
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削減金額 | 590千円/年 |
設備投資額 | 4,701千円(回収8.0年) |
設備概要 | 照明 |
キーワード
高効率照明への更新
内容
現状→更新案 | 台数 | 投資 (千円) |
効果 (千円/年) |
回収年数 |
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①蛍光誘導灯(15W)→LED誘導灯(2W) | 96 | 2,360 | 173 | 13.6 |
②FLR40×2灯/台、安定器含む(85W)→Hf32 ×2灯/台、安定器含む(65W) | 182 | 1,845 | 156 | 11,8 |
③浴室:ダウンライト蛍光灯(27W)→LED(7.8W) | 47 | 376 | 44 | 8.5 |
④階段灯:ダウンライト白熱電球(60W)→LED電球(7.8W) | 30 | 120 | 217 | 0.6 |
提案8
受変電設備
変圧器の統合
省エネ効果 | 0.8kL/年 |
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削減金額 | 49千円/年 |
設備投資額 | 630千円(回収12.9年) |
設備概要 | ①②1φ100kVA(1990年製)2台を③1φ100kVA(2010年製)1台に統合 |
キーワード
変圧器の統合
内容
需要率の低い2台の電灯用変圧器を高効率型変圧器1台に統合し、省電力を図ることを提案。
提案9
その他
太陽光発電設備の導入 (削減効果に含まず)
省エネ効果 | 6.5kL/年 |
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削減金額 | 400千円/年 |
設備投資額 | 12,050千円(回収30.1年) |
設備概要 | 太陽光発電設備(144m2、発電量25千kWh/年) |
キーワード
太陽光発電の導入
内容
建物屋上南向き空地に、太陽光発電設備を設置することを提案(既設ソーラー給湯設備に隣接)。
(注)参考提案のため、削減効果の対象外とした。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。