A貨物ターミナル社様では、省エネ対策として空調設定温度の適正化、デマンド監視装置の導入等を実施されています。今回、空調の省エネ対策等を目的に受診されました。診断の結果、外気導入量の低減、セントラル給湯を個別給湯への変更、高効率照明への交換、昼光センサー等の設置による照明点灯時間の短縮等をご提案しました。
内訳 | 電気 (千kWh/年) |
地域熱源(蒸気) (GJ) |
地域熱源(温冷水) (GJ) |
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改善前 | 3,820 | 2,000 | 2,300 |
改善後 | 3,276 | 1,222 | 1,579 |
提案1
空調設備
外気導入量の低減
省エネ効果 | 24.9kL/年 |
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削減金額 | 6,561千円/年 |
設備概要 | 地域熱源(温冷水)による空調 |
キーワード
外気導入量・換気量の適正化
内容
室内CO2濃度が600ppmと低く、換気が過多状態にある。必要以上の換気により外気負荷が増大し、エネルギー消費が増える。外気導入量を低減することで室内CO2濃度を適正化し(900ppm)、地域供給熱量の消費量を低減することを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。
提案2
空調設備
空調機ファンのプーリー交換
省エネ効果 | 3.0kL/年 |
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削減金額 | 144千円/年 |
設備投資額 | 100千円(回収0.7年) |
設備概要 | 空調設備 |
キーワード
高効率空調機への更新
内容
空調機の風量は、スクロールダンパーの開度で調整している。空調機ファンのプーリーを交換し風量調整に変更することで、電力消費量を低減することを提案。
提案3
空調設備
地域冷水用の冷水熱交換器の断熱対策
省エネ効果 | 0.4kL/年 |
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削減金額 | 115千円/年 |
設備投資額 | 240千円(回収2.1年) |
設備概要 | プレート熱交換器(表面積6m2×2台) |
キーワード
冷気の流出防止
内容
地域冷水と冷水の熱交換器に断熱対策が無いため、冷熱の損失がある。断熱強化により、損失を抑えることを提案。
提案4
換気設備
換気ファンの間欠運転
省エネ効果 | 7.4kL/年 |
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削減金額 | 353千円/年 |
設備投資額 | 30千円(回収0.1年) |
設備概要 | ファン(4.4kW×3台) |
キーワード
間欠運転、交互運転
内容
倉庫の換気ファンが常時運転しているが、倉庫搬出入口の開口部が広いことから、自然換気が十分あると思われる。換気ファンを間欠運転とすることにより、電力消費量を低減することを提案。
提案5
冷凍冷蔵設備
クール庫に断熱扉の取り付け
省エネ効果 | 3.7kL/年 |
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削減金額 | 176千円/年 |
設備投資額 | 1,500千円(回収8.5年) |
設備概要 | 冷凍冷蔵設備(扉:3m×3m×2面、室内20℃、周囲25℃) |
キーワード
冷気漏れ対策
内容
クール庫には断熱扉が無く、ビニールシートで仕切られている。断熱扉を取り付けることにより、熱の損失低減を提案。
提案6
給湯設備
セントラル給湯を個別給湯への変更
省エネ効果 | 23.9kL/年 |
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削減金額 | 6,608千円/年 |
設備投資額 | 500千円(回収0.1年) |
設備概要 | 地域熱源による給湯負荷(778GJ/年) |
キーワード
その他(セントラル給湯を個別給湯への変更)
内容
蒸気受け入れ部から給湯需要端までの距離が長く、熱損失が大きい。セントラル給湯を個別給湯への変更することで熱損失を削減し、エネルギー消費量を低減することを提案。
種別 | 投資 (千円) |
効果 (千円/年) |
回収年数 |
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①地域熱源(蒸気) | 500 | 6,769 | 0.1 |
②電力量 | -161 |
提案7
照明
高効率照明への交換
省エネ効果 | 59.3kL/年 |
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削減金額 | 2,813千円/年 |
設備投資額 | 23,520千円(回収8.4年) |
設備概要 | FLR形蛍光灯、蛍光誘導灯→Hf形蛍光灯、LED誘導灯 |
キーワード
高効率照明への更新
内容
現状→更新案 | 台数 | 投資 (千円) |
効果 (千円/年) |
回収年数 |
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①FLR形蛍光灯(110W×2灯)、安定器含む(225W) →Hf形蛍光灯(86W×2灯)、安定器含む(178W) |
672 | 23,520 | 2,813 | 8.4 |
②蛍光誘導灯(27W、15W)→LED誘導灯(2.0W) | 5、12 | 610 | 30 | 20.3 |
提案8
照明
昼光センサー設置による照明点灯時間の短縮
省エネ効果 | 22.3kL/年 |
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削減金額 | 1,060,千円/年 |
設備投資額 | 950千円(回収0.9年) |
設備概要 | 蛍光灯(FLR110W×2灯、190台) |
キーワード
不要照明の消灯(昼休み時の消灯)
内容
倉庫搬出入口付近は、昼間外光利用による照明の消灯が可能である。昼光センサー設置により照明点灯時間を短縮し、電力消費量を低減することを提案。
提案9
照明
人感センサー設置による照明点灯時間の短縮
省エネ効果 | 16.1kL/年 |
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削減金額 | 764千円/年 |
設備投資額 | 900千円(回収1.2年) |
設備概要 | 蛍光灯(Hf86W×2灯、97台) |
キーワード
人感センサーの設置、照度センサーの設置
内容
倉庫内照明は、通路以外(高層ラック、冷凍・冷蔵コンテナ等)は、常時人がいない。人感センサー設置により照明点灯時間を短縮し、電力消費量を低減することを提案。
提案10
照明
冷蔵室扉開閉スイッチとの連動による照明点灯時間の短縮
省エネ効果 | 1.9kL/年 |
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削減金額 | 90千円/年 |
設備投資額 | 30千円(回収0.3年) |
設備概要 | 蛍光灯(112W/台、15台) |
キーワード
不要時の電源OFF
内容
冷蔵室入り口扉の開閉は、扉付近のプルスイッチで行っている。冷蔵室内の照明ON/OFFを扉開閉スイッチと連動させることにより、照明点灯時間を短縮し、電力消費量を低減することを提案。
提案11
デマンド管理
BEMS導入による省エネ対策強化
省エネ効果 | 29.5kL/年 |
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削減金額 | 1,399千円/年 |
設備投資額 | 10,000千円(回収7.1年) |
設備概要 | 電力消費量(380千kWh/年) |
キーワード
FEMS、BEMSの導入
内容
BEMSの導入によりエネルギーの使用に関する情報を当事者に的確に提供し、省エネ対策と意識の向上を図る。電力消費量の3%が削減できるものとして、試算。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。