エステートケミカル株式会社様では、省エネ対策として不要照明の消灯、ポンプ・ファンへのインバータ導入等を実施されています。今回、空調等の省エネ対策やデマンド監視装置導入等を目的に受診されました。診断の結果、空調用冷却水ポンプへのインバータ導入、空調の運転期間見直し、エア配管のループ化、蒸気ドレンの熱回収、デマンド監視装置導入による契約電力の削減等をご提案しました。
提案1
空調設備
設定温度の適正化
省エネ効果 | 3.8kL/年 |
---|---|
削減金額 | 251千円/年 |
設備概要 | 空調機(3台:11kW、17.6kW、27.1kW) |
キーワード
設定温度の適正化
内容
工場の空調設定温度は夏季が25℃、冬季が28℃であり、国の推奨温度に対して夏季で3℃、冬季で8℃高い。温度1℃緩和の効果は10%程度とされる。夏季・冬季とも空調設定温度を2℃緩和することにより、電力消費量を低減することを提案。
提案2
空調設備
運転期間見直しと運転時間短縮
省エネ効果 | 5.4kL/年 |
---|---|
削減金額 | 362千円/年 |
設備概要 | 空調機(3台:11kW、17.6kW、27.1kW) |
キーワード
運転時間の短縮(待機時)
内容
エネルギー消費量の低減を図るために、次の対策を提案。
現状→更新案 | 効果 (千円/年) |
---|---|
①運転期間見直し 5月初旬~10月末→6月~9月(▲2ヶ月)、 11月初旬~3月末→12月~3月(▲1ヵ月) |
286 |
②空調の運転時間短縮 操業開始30分前に運転開始、昼休みは停止し、午後の操業開始30分前の運転開始、操業終了30分前に停止とする。 |
76 |
提案3
ボイラ
空気比の適正化
省エネ効果 | 0.8kL/年 |
---|---|
削減金額 | 106千円/年 |
設備概要 | 小型貫流ボイラ2台(1t/h、0.5t/h) |
キーワード
空気比の適正化
内容
ボイラが2台とも排ガスの酸素濃度が高い(平均10.5%程度で、空気比2.0程度)。空気比を1.2程度に低減することにより、燃料消費量を低減することを提案。
提案4
受変電設備
変圧器の統合
省エネ効果 | 1.6kL/年 |
---|---|
削減金額 | 107千円/年 |
設備概要 | 動力用変圧器(300kVA×2台) |
キーワード
変圧器の統合
内容
動力用変圧器(300kVA)2台を使用しているが負荷率が低い。変圧器を1台に統合して片方を休止することで、電力消費量を低減することを提案。
提案5
デマンド管理
デマンド監視制御装置の導入
省エネ効果 | ― |
---|---|
削減金額 | 125千円/年 |
設備投資額 | 400千円(回収3.2年) |
設備概要 | デマンド監視制御装置 |
キーワード
デマンド監視制御装置の導入(電気使用量の見える化装置の導入を含む)
内容
デマンド監視装置を導入して最大電力を監視し、設定値に近づいた場合に予め定めた機器を停止することにより、最大電力を抑制し契約電力を低減(10kW)することを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。
提案6
空調設備
冷却水ポンプへのインバータ導入
省エネ効果 | 6.2kL/年 |
---|---|
削減金額 | 412千円/年 |
設備投資額 | 650千円(回収1.6年) |
設備概要 | 冷却水ポンプ2台(3.7kW、1.5kW) |
キーワード
インバータの導入
内容
チラー用冷却水の往還温度差は2℃程度であり、ポンプ流量が過剰と推定。冷却水ポンプにインバータを導入して流量の適正化を行い、電力消費量を低減することを提案。
提案7
蒸気配管
蒸気ドレンの熱回収
省エネ効果 | 4.3kL/年 |
---|---|
削減金額 | 540千円/年 |
設備投資額 | 1,000千円(回収1.9年) |
設備概要 | 小型貫流ボイラ2台(1t/h、0.5t/h) |
キーワード
蒸気ドレンの回収、排熱利用
内容
蒸気の用途の殆どはジャケット釜の加熱用であるが、加熱後に蒸気(圧力0.12MPa、温度120℃程度)を大気放出しており、蒸気ドレンを回収していない。蒸気ドレンを回収し、ボイラ給水余熱等に利用することで、ボイラ燃料を削減することを提案。
提案8
蒸気配管
保温対策
省エネ効果 | 3.0kL/年 |
---|---|
削減金額 | 370千円/年 |
設備投資額 | 320千円(回収0.9年) |
設備概要 | 配管(40A×2m)、フランジ(40A×2個)、<br /> フランジ型玉形弁(40A×20個)等 |
キーワード
保温対策
内容
ボイラ室内と工場内の蒸気配管フランジ部・バルブで、保温未施工部が多く放散熱量が大きい。保温対策により、燃料消費量を低減することを提案。
提案9
コンプレッサ
エア配管のループ化
省エネ効果 | 7.4kL/年 |
---|---|
削減金額 | 492千円/年 |
設備投資額 | 1,500千円(回収3.0年) |
設備概要 | コンプレッサ(37kW×2台) |
キーワード
コンプレッサの統合、台数削減
内容
圧縮空気の系統が2系列あるが、各々圧縮機と配管が独立して設置されており、圧縮機の運用効率が低い。2系統の配管を接続・ループ化して1台の圧縮機をベースロード用とし、他方を負荷変動用とすることにより、電力消費量を低減することを提案。
提案10
照明
高効率照明への交換
省エネ効果 | 3.6kL/年 |
---|---|
削減金額 | 238千円/年 |
設備投資額 | 1,881千円(回収7.9年) |
設備概要 | 水銀灯、蛍光灯→セラメタHランプ、Hf蛍光灯 |
キーワード
高効率照明への更新
内容
現状→改善案 | 台数 | 投資 (千円) |
効果 (千円/年) |
回収年数 |
---|---|---|---|---|
①水銀灯(1,000W)→セラメタHランプ(360kW) | 5 | 325 | 105 | 3.1 |
②水銀灯(700W)→セラメタHランプ(400W) | 4 | 80 | 20 | 4.0 | ③蛍光灯:FLR40W×2灯/台→Hf32W×2灯/台 | 164 | 1,476 | 113 | 13.1 |
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。