日本ハードメタル株式会社様では、省エネ対策として不要な空調の停止、ポンプやファンへのインバータ導入、デマンド監視装置の導入等を実施されております。今回、特に焼結炉の省エネを目的に受診されました。診断の結果、焼結炉の排熱回収、乾燥炉の保温、集塵機ファンへのインバータ導入、レシーバータンクの設置などをご提案しました。
内訳 | 電気 (千kWh/年) |
LPG (千kg/年) |
A重油 (kL/年) |
上水 (千m3/年) |
---|---|---|---|---|
改善前 | 4,750 | 2 | 40 | 7 |
改善後 | 4,224 | 2 | 40 | 7 |
提案1
空調設備
冬季の冷却塔ファン運転停止
省エネ効果 | 0.5kL/年 |
---|---|
削減金額 | 28千円/年 |
設備概要 | 冷却塔ファン(7.5kW) |
キーワード
運転時間の短縮(待機時)
内容
冷却水温度が設定温度より低下していても、冷却塔ファンの運転を継続している。冷却水温度が設定温度以下の場合に冷却塔ファンを停止し、電力消費量を低減することを提案。
提案2
換気設備
排気用ファンの防虫網清掃
省エネ効果 | 5.6kL/年 |
---|---|
削減金額 | 289千円/年 |
設備概要 | 排気ファン(16.8→12.0kW) |
キーワード
空調換気設備の清掃(熱交換器、フィルタ等)
内容
排気用の防虫網がホコリ等で詰まっており、ファンを追加運転して排気量を確保していると推定される。防虫網の清掃により追加ファンを停止し、電力消費量を低減することを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。
提案3
コンプレッサ
レシバータンク設置によるバックアップ運転停止
省エネ効果 | 2.9kL/年 |
---|---|
削減金額 | 152千円/年 |
設備投資額 | 300千円(回収2.0年) |
設備概要 | コンプレッサ2台(37kW、補助22kW) |
キーワード
高効率機への更新
内容
コンプレッサ(22kW)が、1日1時間程度バックアップ運転している。レシーバタンクの設置によりコンプレッサのバックアップ運転停止し、電力消費量を低減することを提案。
提案4
エア機器
コンプレッサをルーツブロワーに変更
省エネ効果 | 2.5kL/年 |
---|---|
削減金額 | 129千円/年 |
設備投資額 | 405千円(回収3.1年) |
設備概要 | エアノズル10個、ルーツブロワー1台(1.4kW) |
キーワード
エア源の変更
内容
洗浄後の水切り、切削粉除去等で、エアブローを実施している。エア源をコンプレッサのエアからルーツブロワーのエアに変更することで、電力消費量を低減することを提案。
提案5
乾燥炉
保温対策
省エネ効果 | 34.0kL/年 |
---|---|
削減金額 | 1,766千円/年 |
設備投資額 | 6,570千円(回収3.7年) |
設備概要 | 面積7.3m2 |
キーワード
保温対策、熱ロスの低減
内容
乾燥炉の保温に一部不良がある。乾燥炉の保温対策を補修し、電力消費量を削減することを提案。
提案6
工業炉
焼結炉の排熱の回収
省エネ効果 | 57.6kL/年 |
---|---|
削減金額 | 3,006千円/年 |
設備投資額 | 27,000千円(回収9.0年) |
設備概要 | 電気ヒーター(3.0kW) |
キーワード
排熱の回収
内容
加熱炉では水を電気ヒーターで加熱しているが、一方では焼結炉などから戻ってきた冷却水をチラー等で冷却している。そこで、冷却水の排熱をヒートポンプで回収し加熱炉の加熱に使用することで、電力消費量を低減することを提案。
提案7
生産設備
集塵機のファンへのインバータ導入
省エネ効果 | 32.2kL/年 |
---|---|
削減金額 | 1,676千円/年 |
設備投資額 | 2,300千円(回収1.4年) |
設備概要 | ファン3台(15kW、18.5kW、5.5kW) |
キーワード
インバータの導入
内容
現状の集塵機ファンは、ダンパー絞りで運転している。インバータ制御を導入し、電力消費量を低減することを提案。
現状→更新案 | 投資 (千円) |
効果 (千円/年) |
回収年数 |
---|---|---|---|
集塵機ファン(15kW、18.5kW):ダンパー絞り(開度78%) →インバータ導入 | 1,925 | 1,454 | 1.3 |
集塵機ファン(5.5kW):ダンパー絞り(開度80%) →インバータ導入 | 375 | 222 | 1.7 |
提案8
給排水
蛇口への節水コマ取付による省エネ
省エネ効果 | ― |
---|---|
削減金額 | 51千円/年 |
設備投資額 | 10千円(回収0.2年) |
設備概要 | 利用者数150人、使用回数4回/人・日 |
キーワード
節水機器の取り付け
内容
上水道用の蛇口内部のコマを節水用コマに交換することでハンドル半開時に流量を抑制し、節水を図ることを提案。流し洗いをする洗面所などに適用する。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。