K社様では、省エネ対策として、デマンド管理による契約電力低減や、コンプレッサの省エネに重点的に取り組まれ大きな成果を上げられています。今回、更なる省エネを進めるために受診されました。診断の結果、集塵機のインバータ化、空気配管のループ化、高効率照明への更新等をご提案しました。
内訳 | 電気 (千kWh/年) |
LPG (千kg/年) |
ガソリン (kL/年) |
灯油 (kL/年) |
軽油 (kL/年) |
上水 (千m3/年) |
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改善前 | 2,400 | 1 | 2 | 40 | 11 | 4 |
改善後 | 2,192 | 1 | 2 | 40 | 11 | 3 |
提案1
空調設備
設定温度の適正化、ブラインドの開閉徹底
省エネ効果 | 1.1kL/年 |
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削減金額 | 63千円/年 |
設備概要 | 空調機(事務所:計26.1kW、検査:7.6kW) |
キーワード
設定温度の適正化
内容
空調設定温度の適正化、ブラインド開閉の徹底等により空調負荷を低減し、電力消費量を低減することを提案。
提案2
コンプレッサ
吸気温度の低減
省エネ効果 | 4.0kL/年 |
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削減金額 | 230千円/年 |
設備概要 | コンプレッサ(37kW×2台) |
キーワード
吸気温度の低減
内容
コンプレッサが閉じられた部屋に設置されており、吸込み温度が高い。ドアや窓を開放することにより室温を低下(-10℃)させ、コンプレッサの電力消費量を削減することを提案。
提案3
コンプレッサ
フィルタ点検等による吐出圧力の低減
省エネ効果 | 3.2kL/年 |
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削減金額 | 190千円/年 |
設備概要 | コンプレッサ(37kW×2台) |
キーワード
圧力損失の低減、エア漏れ対策 吸い込みフィルタの清掃
内容
現場での使用圧力と比較して吐出圧力が高めである。フィルタの点検や減圧弁の適正化等により吐出圧力を低減(0.67→0.57MPa)し、電力消費量を削減することを提案。
提案4
コンプレッサ
エア漏れ点検と対策
省エネ効果 | 2.1kL/年 |
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削減金額 | 120千円/年 |
設備概要 | コンプレッサ設備 |
キーワード
圧力損失の低減、エア漏れ対策
内容
エア配管のエア漏れ点検を実施することで、無駄な電力消費量を削減することを提案。
提案5
給排水
冷却塔の補給水計量による減免
削減金額 | 423千円/年 |
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設備概要 | 冷却塔設備 |
キーワード
その他(補給水計量による下水料金減免)
内容
冷却塔では水が蒸発するときの潜熱を利用して水を冷却する。多くの自治体では市水供給量と同じだけ下水に流されることとして下水料金を設定している。冷却塔での蒸発分は下水に戻らないため、蒸発分(補給分)を計量し申請し、下水料金を低減することを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。
提案6
コンプレッサ
ループ配管化による吐出圧力の低減
省エネ効果 | 3.2kL/年 |
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削減金額 | 191千円/年 |
設備投資額 | 200千円(回収1.0年) |
設備概要 | コンプレッサ(4台、計148kW) |
キーワード
配管のループ化
内容
エア配管は樹枝状に配置され、圧力を確保するために吐出圧力を高めている。主管末端部は比較的近くにあり、ループ配管化することにより吐出圧力を低減(0.57→0.55MPa)し、コンプレッサの電力消費量を削減することを提案。
提案7
生産設備
集塵機のインバータの導入
省エネ効果 | 14.3kL/年 |
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削減金額 | 844千円/年 |
設備投資額 | 2,675千円(回収3.2年) |
設備概要 | 集塵機のブロワー6台(計52kW) |
キーワード
インバータの導入
内容
集塵機ではダンパ絞りにより風量調整を行っている。ダンパを開放し、インバータ制御により集塵機の回転数を減じる方式に変更し、電力消費量を削減することを提案。
現状→更新案 | 台数 | 投資 (千円) |
効果 (千円/年) |
回収年数 |
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鋳造工場:5号集塵機(7.5kW) | 1 | 450 | 122 | 3.7 |
1~4、6号集塵機(計44.5kW) | 5 | 2,225 | 722 | 3.1 |
提案8
照明
高効率照明への更新
省エネ効果 | 7.9kL/年 |
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削減金額 | 468千円/年 |
設備投資額 | 1,690千円(回収3.6年) |
設備概要 | 水銀灯、蛍光灯、蛍光誘導灯→セラメタHランプ、Hf蛍光灯、LED誘導灯 |
キーワード
高効率照明への更新
内容
高効率照明に交換することにより、電力消費量を低減することを提案。
現状→更新案 | 台数 | 投資 (千円) |
効果 (千円/年) |
回収年数 |
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天井:水銀灯(400W)→セラメタHランプ(250W) | 30 | 450 | 154 | 2.9 |
蛍光灯:FLR40W×2灯/台→Hf2W×2灯/台 | 200 | 1,000 | 294 | 3.4 |
蛍光誘導灯(27W)→LED誘導灯(1.9W) | 6 | 240 | 20 | 12.0 |
提案9
受変電設備
高効率のトップランナー変圧器への更新
省エネ効果 | 17.8kL/年 |
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削減金額 | 1,054千円/年 |
設備投資額 | 14,000千円(回収13.3年) |
設備概要 | 変圧器(単相2台;計150kW、3相10台:計2,500kW) |
キーワード
高効率変圧器への更新
内容
現在使用されている変圧器は10年から46年経過しており、計画的に高効率変圧器に更新することで、電力消費量を削減することを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。