S社様では、省エネ対策として小型ボイラへの変更、省電力コンプレッサの導入、ポンプ・ファンへのインバータ導入等を実施されています。今回、給排気の改善、焼成機の遮熱対策、高効率照明の導入等を目的に受診されました。診断の結果、乾燥炉・焼成炉で給排気の改善と断熱対策、排気ファンへのインバータ導入、蒸気配管の保温対策、蒸気圧力の適正化等をご提案しました。
提案1
ボイラ
蒸気圧力の適正化
省エネ効果 | 7.4kL/年 |
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削減金額 | 449千円/年 |
設備概要 | ボイラ(燃焼70L/h) |
キーワード
蒸気圧力の適正化
内容
ボイラの供給蒸気圧力0.7MPaを0.5Mpaまで下げ、燃料消費量を低減(1%)することを提案。
提案2
コンプレッサ
吐出圧力の低減
省エネ効果 | 4.2kL/年 |
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削減金額 | 260千円/年 |
設備概要 | コンプレッサ(37kW×2台、15kW×1台) |
キーワード
吐出圧力の低減
内容
エア機器は減圧弁で0.45MPaまで下げて使用している。吐出圧力0.67MPaを0.57MPaまで低減することにより、電力消費量を約10%削減することを提案。
提案3
乾燥炉
乾燥機の待機電力の削減
省エネ効果 | 8.5kL/年 |
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削減金額 | 521千円/年 |
設備概要 | 乾燥機(185.5kW) |
キーワード
予熱時間の短縮
内容
乾燥機の昇温が完了後、焼成開始まで待機運転(30分以上)と推察される。待機運転を短縮して電力及び燃料を削減することを提案。(始業時15分、終業時15分短縮で試算)
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。
提案4
蒸気配管
配管・バルブの保温対策
省エネ効果 | 13.4kL/年 |
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削減金額 | 811千円/年 |
設備投資額 | 18千円(回収0.02年) |
設備概要 | 配管(25A×1m×20個)、仕切弁(80A×24個)、<br /> 減圧弁(80A×8個)等 |
キーワード
保温対策
内容
蒸気ヘッダーのバルブは保温対策済みだが、各機器のバルブ等は保温対策が無い。市販のグラスウールを巻き付けて放熱量を削減し、燃料消費量を削減することを提案。
提案5
蒸気配管
蒸気配管洩れの修理
省エネ効果 | 3.4kL/年 |
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削減金額 | 203千円/年 |
設備投資額 | 3千円(回収0.01年) |
設備概要 | ボイラ(燃焼70L/h) |
キーワード
蒸気配管洩れの修理
内容
蒸気配管のフランジやバルブからの漏れ蒸気を削減し、燃料消費量を低減することを提案。
提案6
工業炉
ファンへのインバータ導入
省エネ効果 | 55.3kL/年 |
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削減金額 | 3,446千円/年 |
設備投資額 | 16,325千円(回収4.7年) |
設備概要 | ファン4台(23.6kW、136.5kW+48.8kW、14.8kW) |
キーワード
インバータの導入
内容
乾燥機と焼成機のファンにインバータを導入し、電力消費量を削減することを提案。
対象設備 | 投資 (千円) |
効果 (千円/年) |
回収年数 |
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乾燥機:排気ファン | 1,650 | 457 | 3.6 |
乾燥機:一次ファン、二次ファン | 13,675 | 2,771 | 4.9 |
焼成機:排気ファン | 1,000 | 218 | 4.6 |
提案7
工業炉
給排気の改善による冷房負荷の低減
省エネ効果 | 4.2kL/年 |
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削減金額 | 264千円/年 |
設備投資額 | お客様が対策中 |
設備概要 | 焼成機、乾燥機 |
キーワード
その他(給排気の改善)
内容
焼成機と乾燥機の給排気は室内で行うため、夏季は冷房負荷となる。焼成機の加熱部と乾燥機に対して外気供給を行い、焼成機に排気フード設置、乾燥材出口開口部縮小(排気半減)により冷房負荷を軽減し、電力消費量を削減することを提案。
提案8
工業炉
焼成用鉄板の高温露出部の断熱強化
省エネ効果 | 1.9kL/年 |
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削減金額 | 112千円/年 |
設備投資額 | 240千円(回収2.1年) |
設備概要 | 焼成機の鉄板(130℃、表面積3m2/台×3台) |
キーワード
保温対策
内容
焼成機は燃焼ガスの燃焼状態を側面から確認する構造のため、断熱性に欠ける。上部鉄板部分に保温性のある蓋を取り付け、燃料消費量を削減すること提案。
提案9
照明
高効率照明への交換
省エネ効果 | 2.6kL/年 |
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削減金額 | 162千円/年 |
設備投資額 | 2,313千円(回収14.3年) |
設備概要 | 蛍光灯100台(88W)→Hf蛍光灯119台(42W) |
キーワード
高効率照明への更新
内容
既に、汎用蛍光灯100台(37W×2灯+安定器14W)をインバータ型高効率蛍光灯119台(37W×1灯+安定器5W)に更新中であるので、これを継続することを提案。省エネ効果を高めるために、現行ランプ2灯/台を1灯/台 型にすることで約50%の省電力となる。
提案10
照明
個別スイッチ設置
省エネ効果 | 1.7kL/年 |
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削減金額 | 108千円/年 |
設備投資額 | 180千円(回収1.7年) |
設備概要 | 蛍光灯30台(88W) |
キーワード
個別スイッチ設置
内容
窓際や作業者不在場所など、消灯可能な所が見受けられる。紐付きスイッチを取付けて消灯を徹底し、電力消費量を低減することを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。