N社様では、従来から省エネや環境対策に積極的に取り組んでおられます。今回は設備投資を前提に、省エネ効果の大きい提案について検討のご希望がありました。診断の結果、印刷工場で特に問題となる工場内の換気および空調に関して、イオン吸着式の全熱交換器の導入をご提案しました。さらに設置済みのコジェネシステムの余剰蒸気を有効活用し、蒸気駆動コンプレッサの導入をご提案しました。
提案1
コンプレッサ
圧縮空気の漏れ率の測定と防止対策
省エネ効果 | 3.4kL/年 |
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削減金額 | 231千円/年 |
設備概要 | コンプレッサ(5台 合計52kW) |
キーワード
圧力損失の低減、エア漏れ対策
内容
圧縮空気の漏れがあることについて認識されていたが、漏れ率の把握や対策がなされていなかった。そのため、測定法と対策を提案。
提案2
OA・事務機器
待機電力の削減
省エネ効果 | 0.3kL/年 |
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削減金額 | 18千円/年 |
設備概要 | 事務所内パソコン(約40台) |
キーワード
節電モード設定(待機電力の削減)
内容
事務部門を中心にパソコンを約40台使用しており、離席時等のモニタ消灯、スリープモードの活用など小まめに節電対策をすることを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。
提案3
空調設備
イオン吸着式全熱交換器の導入
省エネ効果 | 72.1kL/年 |
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削減金額 | 4,962千円/年 |
設備投資額 | 7,400千円(回収1.5年) |
設備概要 | イオン吸着式全熱交換器(3台、各15,000 m3/h) |
キーワード
全熱交換換気設備の導入、有効活用
内容
印刷棟では有機溶剤等の使用があるため大量の換気(外気導入)が行われ、それが空調にとっては大きな負荷となっていた。給気への臭気移行の心配のないイオン吸着式全熱交換器を導入して、外気導入の熱負荷を軽減することを提案。
提案4
空調設備
高効率空調機の導入
省エネ効果 | 11.7kL/年 |
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削減金額 | 805千円/年 |
設備投資額 | 10,000千円(回収12.4年) |
設備概要 | 空調機(4台、合計108kW) |
キーワード
高効率空調機への更新
内容
設置後18年経過している空調機を、高効率空調機に更新することを提案。
提案5
照明
照明の高効率化
省エネ効果 | 3.6kL/年 |
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削減金額 | 244千円/年 |
設備投資額 | 1,480千円(回収6.1年) |
設備概要 | 蛍光灯、誘導灯→LED灯 |
キーワード
高効率照明への更新
内容
現状 | 更新 | 台数 | 投資 (千円) |
効果 (千円/年) |
回収年数 |
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FLR40蛍光灯 | 直管型LED灯23W | 180 | 1,116 | 226 | 4.9 |
従来型誘導灯15W | LED誘導灯1.9W | 9 | 364 | 18 | 20.2 |
提案6
その他
余剰蒸気の活用
省エネ効果 | 39.6kL/年 |
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削減金額 | 2,724千円/年 |
設備投資額 | 9,000千円(回収3.3年) |
設備概要 | コンプレッサ(37kW分を停止) |
キーワード
コジェネシステムの余剰蒸気の活用
内容
現在コジェネの排熱ボイラで余剰になっている蒸気を有効活用するため、蒸気駆動コンプレッサの導入し、既設コンプレッサと置き換えることを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。