三陽化成株式会社様では、主要な設備機器へのインバータ導入や、デマンド監視装置活用による契約電力低減などを実施していましたが、更なる省エネ対策を希望されました。診断の結果、冷房設定温度の適正化、チラー冷水設定温度の適正化、インバータの導入(冷却水ポンプおよび排気ファン)、旧型空調機の更新、インバータ制御型コンプレッサの導入などをご提案しました。
提案1
換気設備
ファン用インバータの有効活用
省エネ効果 | 39.9kL/年 |
---|---|
削減金額 | 2,016千円/年 |
設備概要 | ファン55kW |
キーワード
インバータの導入
内容
防虫対策を目的として工場内の一部で陽圧管理されているが、環境保持及び人員数からは外気導入量が過大。陽圧を確保しつつ、インバータにて回転数を下げることで風量を減らし、ファンの電力消費量を削減することを提案。さらに区画内の排気口や換気扇取付け部の開口面積を縮小することで、更に風量(周波数)の低減が可能。
提案2
空調設備
夏期以外での冷房設定温度の適正化
省エネ効果 | 3.3kL/年 |
---|---|
削減金額 | 168千円/年 |
設備概要 | 空調機(冷房45kW×4台、COP3) |
キーワード
設定温度の適正化
内容
工場内には押出成形機等の発熱源が存在するため、年間8ヶ月に亘り24時間の冷房がされているが、夏期の4ヶ月を除く4ヶ月間は冷房設定温度を低減できる。冷房温度を1℃上げることで、空調機の電力消費量を削減することを提案。
提案3
空調設備
チラーの冷水設定温度の適正化
省エネ効果 | 3.2kL/年 |
---|---|
削減金額 | 163千円/年 |
設備概要 | チラー(17.6kW×2台、7.4kW) |
キーワード
設定温度の適正化
内容
工場の空調用及び機器冷却用として、チラーで冷水が製造されている。冷水温度を1℃上げることで、チラーの電力消費量を削減することを提案。
提案4
デマンド管理
デマンド監視制御装置の有効活用
削減金額 | 545千円/年 |
---|
キーワード
デマンド監視制御装置の活用(日負荷線図の活用を含む)
内容
デマンド監視装置が導入され、契約電力を737kWまで低減している。ピーク時の空調負荷や生産設備の稼動制限を細かくコントロールすることで、更に30kW低減することを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。
提案5
冷却設備
ポンプへのインバータ導入
省エネ効果 | 28.5kL/年 |
---|---|
削減金額 | 1,441千円/年 |
設備投資額 | 1,200千円(回収0.8年) |
設備概要 | 冷却水ポンプ(2.2kW×12台) |
キーワード
インバータの導入
内容
チラー往還温度差及び冷却水の冷却塔往還温度差はともに2~3℃程度であり、またポンプのバルブが全開であることから、流量が過剰と推定される。ポンプにインバータを設置して回転数制御することで、ポンプの電力消費量を削減することを提案。
提案6
換気設備
ファンへのインバータ導入
省エネ効果 | 1.9kL/年 |
---|---|
削減金額 | 94千円/年 |
設備投資額 | 80千円(回収0.9年) |
設備概要 | ファン1.5kW |
キーワード
インバータの導入
内容
コンプレッサ6台の排気口にダクトが取り付けられ、ファンで強制的に排気されているが排気量が過剰。排気ファンにインバータを設置して排気量を適正化し、ファンの電力消費量を削減することを提案。
提案7
空調設備
旧型空調機の更新
省エネ効果 | 9.9kL/年 |
---|---|
削減金額 | 502千円/年 |
設備投資額 | 2,000千円(回収4.0年) |
設備概要 | 空調機(45kW×2台) |
キーワード
高効率空調機への更新
内容
製造年の古い旧式の空調機(1990年製)を更新することで、電力消費量を削減することを提案。
提案8
コンプレッサ
圧縮空気配管の空気漏洩量の削減
省エネ効果 | 2.0kL/年 |
---|---|
削減金額 | 100千円/年 |
設備投資額 | 100千円(回収1.0年) |
設備概要 | コンプレッサ(7.5kW×3台) |
キーワード
圧力損失の低減、エア漏れ対策
内容
圧縮空気配管の点検・修理によりエア漏れ量を削減し、コンプレッサの電力消費量を低減することを提案。
提案9
コンプレッサ
インバータ制御型の導入
省エネ効果 | 1.5kL/年 |
---|---|
削減金額 | 77千円/年 |
設備投資額 | 400千円(回収5.2年) |
設備概要 | コンプレッサ(15kW) |
キーワード
インバータの導入
内容
従来型では風量の低減は吸込弁を絞って制御するので電力消費量の減少が少ないが、インバータ制御型では消費電力量が流量に応じて減少し、省エネ効果が高い。スクリューコンプレッサ6台のうち負荷変動対応機1台に対して、インバータ型を導入することを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。