A社様では、デマンド監視装置の導入、室内CO2濃度管理による外気導入量低減等の省エネ活動に取り組まれており、今回、全般的な省エネ診断を希望されました。診断の結果、冷却室開口部へのエアカーテン設置、蒸気ドレン回収によるボイラ給水加熱、蒸気トラップの点検修理、エアブローのパルス化、油圧ポンプのインバータ化等をご提案しました。
提案1
コンプレッサ
吐出圧力の低減
省エネ効果 | 2.6kL/年 |
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削減金額 | 184千円/年 |
設備概要 | コンプレッサ(3台、定格容量計37kW) |
キーワード
吐出圧力の低減
内容
エアをエアシリンダ、エアブロー等に使用しているが、吐出圧力0.85MPaは比較的高い。吐出圧力を0.65MPa(▲0.2MPa)まで低減し、コンプレッサの電力消費量を削減(▲16%)することを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。
提案2
冷凍冷蔵設備
冷却室開口部へのエアカーテン設置
省エネ効果 | 30.0kL/年 |
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削減金額 | 2,089千円/年 |
設備投資額 | 1,500千円(回収0.7年) |
設備概要 | 冷却室の開口部(H3.5m×W2m) |
キーワード
冷気漏れ対策
内容
冷却室(-2℃)と予冷室(温度+15℃)の間にドアのない開口部があり、冷却エネルギーのロスが大きい。開口部にエアカーテンを設置して熱の流出入を低減し、電力消費量を削減することを提案。エアカーテン設置により、塵埃侵入遮断の効果もある。
提案3
蒸気配管
蒸気配管の保温対策強化
省エネ効果 | 3.5kL/年 |
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削減金額 | 278千円/年 |
設備投資額 | 735千円(回収2.6年) |
設備概要 | フランジ型玉形弁(65A×4個、25A×8個)、<br /> フランジ型仕切弁(50A×2個、32A×6個)、<br /> ストレーナ(65A×2個)減圧弁(65A×2個)、<br /> 配管(25A×3m)等 |
キーワード
保温対策
内容
ボイラ室および工場内の蒸気配管・バルブの保温対策を強化して放熱ロスを低減し、ボイラの燃料消費量を削減することを提案。
提案4
蒸気配管
蒸気トラップの点検修理
省エネ効果 | 2.6kL/年 |
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削減金額 | 204千円/年 |
設備投資額 | 140千円(回収0.7年) |
設備概要 | ボイラ(5台、計2.8t/h、都市ガス消費量120千m3/年) |
キーワード
その他(蒸気トラップの点検修理)
内容
工場内で蒸気トラップから蒸気の吹き出しが散見された。蒸気トラップの点検修理と経歴管理の実施により、ボイラの燃料消費量を削減することを提案。
提案5
蒸気使用設備
蒸気ドレン回収によるボイラ給水加熱
省エネ効果 | 6.4kL/年 |
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削減金額 | 501千円/年 |
設備投資額 | 600千円(回収1.2年) |
設備概要 | ボイラ(5台、計2.8t/h、都市ガス消費量120千m3/年) |
キーワード
蒸気ドレンの回収
内容
工場内では洗浄水製造や食肉処理にて蒸気を使用後、ドレン(60℃)として放出している。ドレンを回収してボイラ給水を加熱し、燃料消費量を削減(▲4.6%)することを提案。
提案6
エア機器
エアブローのパルス化
省エネ効果 | 0.8kL/年 |
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削減金額 | 56千円/年 |
設備投資額 | 165千円(回収2.9年) |
設備概要 | エアパルス化機器(5台、150L/分・台)、<br /> コンプレッサ(3台、定格容量計37kW) |
キーワード
エアブローのパルス化
内容
高温高圧洗浄機(5台)では、エアブローを7分置きに3分実施している。このエアブローをパルス化して風量を半減し、コンプレッサの電力消費量を削減(▲50%)することを提案。
(注)エア式パルス化機器が開発されたため、配線工事・プログラム変更が不要となり、安価で簡単にパルスエアを実現可能。
提案7
生産設備
油圧ポンプのインバータ化による待機電力低減
省エネ効果 | 3.6kL/年 |
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削減金額 | 250千円/年 |
設備投資額 | 1,630千円(回収6.5年) |
設備概要 | 油圧ポンプ(6台、計46kW) |
キーワード
待機電力の削減インバータの導入
内容
切断機や皮剥機等用の油圧ポンプは常時定格運転であるため待機時の送油量が過大であり、リリーフ弁からオーバーフローしている。ポンプ用モータへのインバータ導入(回転数制御)により、待機時のポンプ回転数を下げて油圧維持用の送油量とし、電力消費量を削減(▲25%)することを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。