A大学様では、デマンド監視装置の導入や空調用の外気取入量削減等の省エネ活動に取り組まれており、今回全般的な省エネ診断を希望されました。診断の結果、高効率照明への更新やエアハンドリングユニットのインバータ化、ボイラの空気比適正化、蒸気ドレン回収によるボイラ給水加熱等をご提案しました。
提案1
空調設備
設定温度の緩和
省エネ効果 | 9.8kL/年 |
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削減金額 | 678千円/年 |
設備概要 | 室外機(75台、計558kW)、室内機(306台、計37kW) |
キーワード
設定温度の適正化
内容
冷暖房の設定温度を1℃緩和することにより、電力使用量を削減することを提案(省エネ率10%で算出)。
提案2
空調設備
空調の不要時停止
省エネ効果 | 3.5kL/年 |
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削減金額 | 134千円/年 |
設備概要 | 空調機(2.2kW×1台) |
キーワード
その他(不要時の運転停止)
内容
空調が稼働状態にあるが、使用されていない部屋があった。不要時の空調OFFの徹底により、電力消費量を削減することを提案(学内で徹底すれば効果が大きい)。
提案3
ボイラ
空気比の適正化
省エネ効果 | 0.9kL/年 |
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削減金額 | 123千円/年 |
設備概要 | 冷温水発生機(3台、計700USRT) |
キーワード
空気比の適正化
内容
冷温水機ボイラの燃焼用空気比が1.48と高い。適正値1.30まで低減し、燃料消費量を削減することを提案。
提案4
照明
不要照明の消灯
省エネ効果 | 6.9kL/年 |
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削減金額 | 475千円/年 |
設備概要 | Hf蛍光灯(64W/台×360台) |
キーワード
不要照明の消灯
内容
図書館(3階建)には省エネ型のHf蛍光灯が取り付けてあるが、書庫の部分まで常時点灯している。不要灯の消灯や減灯により、電力消費量を削減することを提案(50%消灯として試算)。
提案5
事務機器
パソコンの待機電力削減
省エネ効果 | 0.4kL/年 |
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削減金額 | 31千円/年 |
設備投資額 | スイッチ付テーブルタップは経費扱い(回収:―) |
設備概要 | PC80台(待機電力3.7W/台) |
キーワード
その他(スイッチ付テーブルタップ使用による待機電力削減)
内容
パソコンは、スイッチOFFでも待機電力を消費している。スイッチ付テーブルタップを使用して電源OFFし、待機電力を削減することを提案(事務局の場合で試算)。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。
提案6
空調設備
エアハンドリングユニットのインバータ化
省エネ効果 | 2.2kL/年 |
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削減金額 | 151千円/年 |
設備投資額 | 450千円(回収3.0年) |
設備概要 | ファン(3.7kW×1台、1.5kW×2台) |
キーワード
インバータの導入
内容
エアハンドリングユニットではダンパ絞り方式で風量低減(▲30%)をしているが、圧力損失のため省エネ効果は低い。ダンパ全開+インバータ導入(回転数制御)により、電力消費量を削減することを提案。
提案7
蒸気配管
蒸気ドレン回収によるボイラ給水加熱
省エネ効果 | 1.0kL/年 |
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削減金額 | 139千円/年 |
設備投資額 | 100千円(回収0.7年) |
設備概要 | ボイラ(0.75t/h×1台) |
キーワード
蒸気ドレンの回収
内容
蒸気トラップから回収した蒸気ドレンを給水タンクに供給してボイラ給水を加熱し、燃料消費量を削減することを提案。
提案8
蒸気配管
蒸気配管・バルブの保温
省エネ効果 | 1.0kL/年 |
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削減金額 | 133千円/年 |
設備投資額 | 250千円(回収1.9年) |
設備概要 | フランジ型玉形弁(50A×2個、15A×20個)、<br /> 配管(15A×30m)、減圧弁(15A×6個) |
キーワード
保温対策
内容
蒸気弁や配管等への保温対策により無駄な放熱を抑制し、燃料消費量を削減することを提案。
提案9
照明
FLR蛍光灯をHf蛍光灯に更新
省エネ効果 | 19.1kL/年 |
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削減金額 | 1,321千円/年 |
設備投資額 | 14,463千円(回収10.9年) |
設備概要 | FLR蛍光灯(85W/台×1607台)<br /> →Hf蛍光灯(65W/台×1607台) |
キーワード
高効率照明への更新
内容
A棟・B棟のFLR蛍光灯をHf蛍光灯に更新し、電力消費量を削減することを提案。
提案10
受変電設備
変圧器の統合
省エネ効果 | 6.5kL/年 |
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削減金額 | 451千円/年 |
設備投資額 | 3,000千円(回収6.7年) |
設備概要 | 変圧器(1φ300kVA×1台、3φ500kVA×1台)の<br /> 電源を切り外す。 |
キーワード
変圧器の統合
内容
契約電力に対し、変圧器11台の総容量が大きく、需要率は約36%と低い。一般的に事務所棟の需要率は70%~80%であれば問題ないとされており、変圧器容量の削減が可能である。変圧器の負荷を統合して稼働台数を削減し、無負荷損失を低減することを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。