株式会社丸和 桃山工場様では、全般的な省エネ診断を希望されています。診断の結果、連続洗濯機の温排水からの廃熱回収や蒸気ドレンからの廃熱回収、蒸気配管の保温対策、デマンド監視による最大電力低減や非操業時間帯での電力削減等をご提案しました。
内訳 | 電力 (千kWh/年) |
A重油 (kL/年) |
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改善前 | 560 | 540 |
改善後 | 415 | 465 |
区別 | 環境省 |
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補助金名称 | 二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金 |
受給年度 | 平成25年度 |
対象設備名 | 高効率LNG焚き蒸気ボイラ、LNGサテライト貯槽、LNGサテライト気化器 |
提案1
ボイラ
空気比の適正化
省エネ効果 | 2.5kL/年 |
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削減金額 | 183千円/年 |
設備概要 | ボイラ(2t/h×2台) |
キーワード
空気比の適正化
内容
ボイラの空気比(1.40)が若干高く、排ガス量増加に伴う放熱ロスがある。空気比の適正化(1.30)により、燃料消費量を削減することを提案。
提案2
コンプレッサ
台数制御の運転方法改善
省エネ効果 | 3.3kL/年 |
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削減金額 | 230千円/年 |
設備概要 | コンプレッサ<br /> (2台:レシプロ式11kW、スクリュー式22kW) |
キーワード
その他(台数制御の運転方法改善)
内容
空気所要が多い昼間、レシプロ機(11kW)がベース運転、スクリュー式(22kW)が負荷制御運転のため、アンロード時の電力ロスが大きい。昼間の空気所要量は22kW一台で賄える時間帯が多いため、スクリュー式(22kW)をベース運転とし、負荷制御をレシプロ機で行うよう変更し、電力消費量を削減することを提案。
提案3
コンプレッサ
吐出圧力の低減
省エネ効果 | 1.9kL/年 |
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削減金額 | 129千円/年 |
設備概要 | コンプレッサ<br /> (2台:レシプロ式11kW、スクリュー式22kW) |
キーワード
吐出圧力の低減
内容
コンプレッサの供給圧力は0.65~0.7MPaで制御されているが使用側の必要圧力に対し多少余裕がある。設定圧力を0.05MPa下げて、コンプレッサの電力消費量を削減することを提案。
提案4
排水処理
曝気ブロワーの減台
省エネ効果 | 15.2kL/年 |
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削減金額 | 1,047千円/年 |
設備概要 | 曝気ブロワー(7.5kW×3台→2台) |
キーワード
稼動台数の削減
内容
曝気ブロワーは4台あり3台稼働としているが、まだ曝気量が過剰な様子。溶存酸素を測定し、余裕があれば更に1台減台することで、電力消費量を削減することを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。
提案5
空調設備
空調設備の省エネ
省エネ効果 | 3.5kL/年 |
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削減金額 | 222千円/年 |
設備投資額 | 573千円(回収2.6年) |
設備概要 | 空調機(能力25kW×8台、COP2.5)、<br /> スポットクーラー(能力28kW×4台、COP3.05) |
キーワード
空調換気設備の清掃 室外機への散水 その他(室外機の最大能力制限)
内容
空調機の屋外機や屋内機に対する省エネ対策として、①屋外機への日よけ(▲1,728kWh/年)、②屋外機への散水(▲5,080kWh/年)、③室外機の最大能力制限(▲3,226kWh/年)、④スポットクーラーのフィルタ清掃(▲3,584kWh/年)を提案。
提案6
蒸気配管
保温対策の追加
省エネ効果 | 22.3kL/年 |
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削減金額 | 1,609千円/年 |
設備投資額 | 3,750千円(回収2.3年) |
設備概要 | フランジ型玉形弁(65A×20個、50A×30個)、<br /> フランジ(65A×40個)、配管(65A×1m×5個)等 |
キーワード
保温対策
内容
蒸気配管、フランジ、バルブで保温されていない箇所が散見される。保温対策の追加実施により、燃料消費量を削減することを提案。
提案7
生産設備
連続洗濯機の温排水からの廃熱回収
省エネ効果 | 33.0kL/年 |
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削減金額 | 2,385千円/年 |
設備投資額 | 5,000千円(回収2.1年) |
設備概要 | 廃熱回収装置(20→38℃、7m3/h) |
キーワード
廃熱回収
内容
大型連続洗濯機の温排水からの熱回収は、排水中のリント(糸くず)による目詰まりの問題から実現が困難であった。最近、業界の専門メーカーが改良された廃熱回収装置を商品化したため、これを導入し、回収した廃熱でボイラ給水を加熱し、燃料消費量を削減することを提案。
提案8
生産設備
乾燥機扉部の保温強化
省エネ効果 | 0.2kL/年 |
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削減金額 | 14千円/年 |
設備投資額 | 32千円(回収2.3年) |
設備概要 | 乾燥機(9台、ガラス部表面積0.26m2/台)、<br /> 保温材シート<br /> (天然コルク粒子やゼオライト粒子、ガラスクロス等で構成) |
キーワード
保温対策
内容
蒸気乾燥機の扉部ガラスの表面温度が80℃あり、放熱損失が大きい。ガラス面に覗き穴を設けた断熱材(厚さ10mm前後)を貼りつけることで放熱損失を抑制し、燃料消費量を削減することを提案。
提案9
蒸気使用設備
乾燥機の蒸気ドレンからの廃熱回収
省エネ効果 | 17.6kL/年 |
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削減金額 | 1,275千円/年 |
設備投資額 | 7,200千円(回収5.6年) |
設備概要 | ボイラ(2t/h×2台) |
キーワード
蒸気ドレンの回収
内容
乾燥機の蒸気ドレンをボイラ給水タンクで回収しているが、回収量が多く給水温度の過剰な上昇(70~80℃)によりタンクからの蒸発損失、ボイラ排ガス温度上昇等の損失が発生している。蒸気ドレンからの廃熱を乾燥機自身の空気予熱に利用し、ボイラの燃料消費量を削減することを提案。
提案10
デマンド管理
デマンド監視による最大電力低減や非操業時間帯の電力削減
省エネ効果 | 13.2kL/年 |
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削減金額 | 1,249千円/年 |
設備投資額 | 500千円(回収0.4年) |
設備概要 | デマンド監視装置 |
キーワード
デマンド監視(制御)装置の導入
内容
電力会社から入手したデマンドデータから、最大電力の日毎のバラツキ(160~220kW)、夜間非稼動時の消費電力(最大昼間の20%)、始業前の設備早め立ち上げなどの課題が読み取れた。デマンド監視装置を導入し、電力使用状況を見える化して対策につなげることにより、電力使用量の削減、最大電力の低減を提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。