A酒造様におけるエネルギー使用割合は、電力が58%、燃料が42%です。電力では、空調設備、照明設備、コンプレッサ等、また燃料では、ボイラ設備が主な消費設備です。すでに空調の設定温度の調整、LED照明の導入、照明の間引きなどの省エネと節電とを併せ実施されています。今回の診断では、ボイラの運用改善、配管・フランジの保温対策、蒸気漏れの修理に加え、更なる照明の高効率化、個別スイッチ設置による消灯等をご提案しました。
提案1
ボイラ
運転台数の削減
省エネ効果 | 5.0kL/年 |
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削減金額 | 461千円/年 |
設備概要 | 蒸気ボイラ (蒸発量0.8t/h×2台) |
キーワード
運転台数の削減
内容
蒸気ボイラが2台設置され運転されているが、特に夏季・中間期に運転負荷率が31.3%と低い。負荷率が低いと運用効率が悪化することから、運転台数を1台として負荷率を62.6%に高めて運用効率を改善し、燃料(都市ガス)を削減することを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。
提案2
照明
高効率照明への更新
省エネ効果 | 11.3kL/年 |
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削減金額 | 793千円/年 |
設備投資額 | 3,160千円(回収4.0年) |
設備概要 | 照明 ①FLR40W2灯用×106台、<br /> FLR40W1灯用×26台→LED22kW2灯用×106台、<br /> LED22kW1灯用×26台<br /> ②FLR110W2灯×14台→LED44W2灯用×14台<br /> ③水銀灯400W×11台→メタルハライドランプ゚190W×11台 |
キーワード
高効率照明への更新
内容
①建屋内照明の内、従来型蛍光灯をLED照明に交換する。②建屋内照明の内、従来型蛍光灯をLED照明に交換する。③天井照明水銀灯を効率のよいセラミックメタルハライドランプに交換する。高効率化更新により電力消費量を削減することを提案。
提案3
照明
蛍光灯器具に個別スイッチの設置
省エネ効果 | 2.1kL/年 |
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削減金額 | 149千円/年 |
設備投資額 | 80千円(回収0.5年) |
設備概要 | 従来型蛍光灯 (FLR40W2灯用×40台) |
キーワード
個別スイッチ設置
内容
工場内には、作業員が少なく、また天井照明(従来型蛍光灯)はタンクの上部や通路を照らしている。常時点灯する必要がないので、タンクの上部、通路、窓際の蛍光灯器具にプルスイッチを取り付けて必要時のみ点灯するように改造し、電力消費量を削減することを提案。
提案4
ボイラ
蒸気配管・バルブの保温対策
省エネ効果 | 0.8kL/年 |
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削減金額 | 71千円/年 |
設備投資額 | 100千円(回収1.4年) |
設備概要 | 蒸気配管、フランジ型玉形弁、フランジ、減圧弁 |
キーワード
保温対策
内容
蒸気圧力0.7MPa、温度約170℃の蒸気が配管を通して送られている。配管の保温材が劣化して配管の露出箇所や未保温箇所がある。これ等をグラスウール保温材(25mm厚)で保温して放熱を防止し、燃料(都市ガス)を削減することを提案。
提案5
その他
自動販売機の電源遮断
省エネ効果 | 0.8kL/年 |
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削減金額 | 54千円/年 |
設備投資額 | 18千円(回収0.3年) |
設備概要 | 自動販売機 (消費電力 1,450kWh/年×3台) |
キーワード
不要時の電源OFF
内容
工場内に自動販売機が3台あり、夜間人がいない間でも電源が入っている。閑散期5月~9月の6ケ月間の夜間19時~6時、休日24時間をプログラムタイマーを作動させて電源遮断し、電力消費量を削減することを提案。
提案6
ボイラ
蒸気配管漏れの修理
省エネ効果 | 0.4kL/年 |
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削減金額 | 39千円/年 |
設備投資額 | 50千円(回収1.3年) |
設備概要 | 蒸気配管、フランジなど |
キーワード
蒸気配管漏れの修理
内容
蒸気圧力0.7MPa、温度約170℃の蒸気が配管を通して送られている。蔵内エリアの蒸気配管の小穴(推定径0.5mm)から蒸気の漏れが発生していた。漏れを補修して漏れロスをなくして燃料(都市ガス)を削減することを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。