C社様では、省エネ法の特定事業者の指定を受け、管理標準だけでなくエネルギーフロー図の作成など精力的にエネルギー管理を実践されています。今回、電力使用量の削減を目的に受診されました。現状のエネルギー消費は、熱量比率でみると、電力が85%、燃料が15%であり、照明と空調運用の改善等を目指す小集団活動、照明設備の高効率化など電力関連と、蒸気配管・バルブの保温など燃料関連の省エネをご提案しました。
提案1
その他
小集団活動による省エネ
省エネ効果 | 17.7kL/年 |
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削減金額 | 1,125千円/年 |
設備概要 | その他(照明、空調設備) |
キーワード
その他(小集団活動)
内容
全員参加による小集団活動を行うことで省エネを推進する。具体的には、照明スイッチに不要時消灯の表示を追加、照明スイッチ配置を見える化、空調設定温度の見える化、毎月のエネルギー使用量をトレンドで見える化、年度毎に5年間比較、機器一覧表でリスト化し、稼働率で電力使用量を推定できるようにするなどにより、電力消費量の3%を削減することを提案。
提案2
生産設備
VOC除去装置の運転時間短縮
省エネ効果 | 1.2kL/年 |
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削減金額 | 84千円/年 |
設備概要 | VOC除去装置(年間燃料消費量19ton) |
キーワード
不要設備の停止
内容
VOC除去装置は生産停止時間にも稼働している。生産工程に従い運転時間を短縮し、燃料消費量を削減することを提案。
提案3
ボイラ
空気比低減による燃料消費量の削減
省エネ効果 | 0.4kL/年 |
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削減金額 | 29千円/年 |
設備概要 | ボイラ(年間燃料消費量46ton) |
キーワード
空気比の適正化
内容
現状のボイラ(年間燃料消費量は46ton)の排ガス酸素濃度は6.9%(空気比として1.49)であり、省エネ法の判断基準による基準空気比の1.25~1.4に比べ高い。空気比を1.3まで適正化することで0.7%の省エネが図られることから、空気比調整により燃料消費量を削減することを提案。
提案4
空調設備
空調の温度設定変更による省エネ
省エネ効果 | 0.1kL/年 |
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削減金額 | 5千円/年 |
設備概要 | 電動機(容量2.8kW×1台) |
キーワード
季節による設定温度変更
内容
現状、暖房は24℃で設定されている。この設定を緩和し20℃とすることで、20%の省エネ効果が得られることから、電力消費量を削減することを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。
提案5
照明
水銀灯と蛍光灯照明の高効率化
省エネ効果 | 20.6kL/年 |
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削減金額 | 1,311千円/年 |
設備投資額 | 9,845千円(回収7.5年) |
設備概要 | 400/300W水銀灯、FLR安定器<br /> →230/190W水銀灯、電子安定器 |
キーワード
高効率照明への更新
内容
400W水銀灯67台と300W水銀灯205台を230Wと190Wのセラミックメタルハライドランプに、また、210台の2灯式FLR40W照明器具の安定器を電子安定器に、各々交換して、電力消費量を削減することを提案。
提案6
生産設備
屋外タンクの保温改善
省エネ効果 | 7.8kL/年 |
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削減金額 | 537千円/年 |
設備投資額 | 1,150千円(回収2.1年) |
設備概要 | 蒸気配管、屋外タンク(125m3) |
キーワード
保温対策 保温対策
内容
現状、ボイラ出口の弁、フランジ、配管の一部は未保温で、屋外タンクは保温不良である。50mmの保温を施工することで、熱放散を年間で263GJ削減し、燃料消費量を削減することを提案。
提案7
コンプレッサ
空気漏れ改善
省エネ効果 | 5.8kL/年 |
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削減金額 | 370千円/年 |
設備投資額 | 1,000千円(回収2.7年) |
設備概要 | エアコンプレッサ(55kW×2台) |
キーワード
圧力損失の低減、エア漏れ対策
内容
シリンダ弁等多数のエア駆動装置が長期間、使用されている。エア駆動装置は経年劣化によりリークが発生する。修理や漏れの少ない型式を採用することで漏れが減り、現状の0.70MPa-Gの吐出圧力を0.60MPa-Gまで下げても必要空気量供給できるとして、電力消費量を削減することを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。