社会福祉法人 特別養護老人ホーム ゆうすい様は、比較的規模の大きな施設を運営されており、今回省エネルギー活動のきっかけをつかむため受診されました。診断の結果、温水ボイラの空気比の低減、照明の点灯管理及び冷温水ポンプ類の運転管理改善などをご提案しました。診断後は、積極的に省エネルギーを推進され、大きな成果を上げられています。
内訳 | 電気 (千kWh/年) |
LPG (千kg/年) |
A重油 (kL/年) |
灯油 (kL/年) |
上水 (千m3/年) |
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改善前 | 446 | 12 | 87 | 38 | 16 |
改善後 | 435 | 12 | 74 | 35 | 14 |
提案1
ボイラ
空気比の適正化
省エネ効果 | 1.7kL/年 |
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削減金額 | 136千円/年 |
設備概要 | 温水ボイラ2台 (1,470MJ+1,048MJ) |
キーワード
空気比の適正化
内容
排ガス酸素濃度測定記録から、現状空気比が1.41でやや高いので、省エネ法判断基準並みに(1.2)適正化を図ることで、燃料使用量を削減することを提案。
提案2
照明
デイサービスラウンジの照明の点灯管理
省エネ効果 | 0.1kL/年 |
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削減金額 | 5千円/年 |
設備概要 | 蛍光灯40W×3台、10台→36W×3台、10台に変更、<br /> 点灯短縮時間7時間/日 |
キーワード
不要照明の消灯(昼休み時の消灯)
内容
デイサービスラウンジは、昼光による採光で十分な照度を得ている。従って日中の消灯が可能であると推定される。日中の窓際の消灯や不要照明の消灯など、点灯時間管理を徹底することで、年間の点灯時間を短縮し、使用電力量を削減することを提案。
提案3
衛生設備
トイレ便座ヒーターの温度管理
省エネ効果 | 0.03kL/年 |
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削減金額 | 2千円/年 |
設備概要 | トイレ便座5台(ヒーター18kW) |
キーワード
不要時の便座保温停止、暖房便座の蓋閉め
内容
職員利用のトイレ便座ヒーターは常時通電状態で、一部蓋が開放のものもみられた。冬季以外は便座のプラグを抜き、使用後は便座の蓋を閉めるよう表示、励行することで使用電力量を削減することを提案。
提案4
給排水
水栓類の節水
省エネ効果 | 節水量 1,844m3/年 |
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削減金額 | 1,001千円/年 |
設備概要 | 年間使用水量16,395m3、水栓使用比率(推定)25%、<br /> 節水比率45% |
キーワード
節水機器の取り付け
内容
手洗い等の水栓の上流側に設置された、止水弁を絞り使用水量を削減することを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。
提案5
その他
浴槽容量の縮小
省エネ効果 | 4.4kL/年 |
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削減金額 | 397千円/年 |
設備投資額 | 600千円(回収1.5年) |
設備概要 | 浴槽容量現状10.8m3、変更後7.2m3 |
キーワード
その他(浴槽容量の変更)
内容
浴槽容量を現状10.8m3から縮小する計画があるので、省エネ効果を試算し、温水用の燃料使用量を削減することを提案。
提案6
空調設備
冬季夜間の冷温水ポンプ類の運転管理
省エネ効果 | 2.0kL/年 |
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削減金額 | 131千円/年 |
設備投資額 | 240千円(回収1.8年) |
設備概要 | 冷温水ポンプ 7.5kW、ろ過水ポンプ 0.75kW→0.4kW |
キーワード
間欠運転、交互運転
内容
凍結防止の目的で、冬季間、冷温水ポンプ(7.5kW)を常時運転させている。冬季間の夜間は、ポンプを間欠運転(例:2分運転、13分停止の繰り返し)に変更、また、ろ過水ポンプも小型化して使用電力量を削減することを提案。
提案7
その他
送迎用スペースの扉にカーテン取付
省エネ効果 | 1.1kL/年 |
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削減金額 | 91千円/年 |
設備投資額 | 10千円(回収0.1年) |
設備概要 | 扉のすきま風量(推定) 現状400m3/時→改善後50m3/時 |
キーワード
その他(カーテンによる保温対策)
内容
送迎用スペース(増築部分)の扉の気密性が悪く、暖気が外部に逃げていると思われるため、扉の外側にロール型のビニールカーテン等を設置して、暖気が逃げないようすることで、暖房用の燃料使用量を削減することを提案。
提案8
その他
浴槽水面にカバーを設置
省エネ効果 | 8.0kL/年 |
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削減金額 | 625千円/年 |
設備投資額 | 60千円(回収0.1年) |
設備概要 | 浴槽水面の保温用カバー(梱包用エアキャップ3層) |
キーワード
その他(浴槽水面の保温対策)
内容
非入浴時間帯に浴槽水面をシートで覆う(例えば梱包用エアキャップ3層式)ことで、温水用の燃料使用量を削減することを提案。
提案9
その他
電気ポットの見直し
省エネ効果 | 0.6kL/年 |
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削減金額 | 37千円/年 |
設備投資額 | 105千円(回収2.8年) |
設備概要 | 現状年間使用電力量(推定)150kwh/(年・台)×15台 |
キーワード
その他(電気ポットの見直し)
内容
保温機能付きの電気ポットを15台以上使用しているので、通常のポットに変更し、必要時お湯を沸かして移しかえることで、使用電力量を削減することを提案。
提案10
給湯設備 給排水
シャワーヘッドの交換
省エネ効果 | 0.6kL/年 |
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削減金額 | 119千円/年 |
設備投資額 | 37千円(回収0.3年) |
設備概要 | 現状使用水量 24.5L/(分・個)<br /> →改善後 10.1L/(分・個)×3個 |
キーワード
その他(シャワーヘッドの交換) 節水機器の取り付け
内容
増築部分の浴室のシャワーヘッドが節水タイプでないため、節水タイプへ交換することで、温水用の燃料使用量を削減することを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。