株式会社丹羽由 南濃事務所様のエネルギー管理については、省エネの必要性は認識されているものの、省エネ委員会のような組織は構築されていない。今後は、全員参加の組織を構築して省エネ活動をスタートして頂きたい。エネルギー使用量では、電気が45%、重機車両用燃料の軽油が55%の比率です。特に車両燃料では、全体消費量の把握のみで、車両毎の原単位管理などきめ細かな管理がなされていないので、この管理を行い改善策の検討を望みます。
内訳 | 電気 (千kWh/年) |
軽油 (kL/年) |
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改善前 | 1,060 | 430 |
改善後 | 871 | 409 |
提案1
生産設備
破砕機の原料投入量増加による運転時間の短縮
省エネ効果 | 21.0kL/年 |
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削減金額 | 1,847千円/年 |
設備概要 | 破砕機 |
キーワード
運転時間の短縮
内容
現在、破砕機への原料投入量は、40車/日であるが、診断先より最大45車/日まで投入量を増やすことが可能であると伺った。従って、できるだけ最大投入量に近づけた片寄せ生産をすることで、運転時間を短縮して電力消費量の削減を図る。この改善で電力原単位も改善される
提案2
その他
トラック・重機の経済的運転
省エネ効果 | 20.7kL/年 |
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削減金額 | 1,493千円/年 |
設備概要 | トラック・重機 |
キーワード
その他(経済的運転)
内容
トラック・重機の燃料(軽油)は、全エネルギーの60%を占めている。従って、運転者に次の事項を心掛けて運転してもらうことで、軽油使用量の削減を提案する。①アイドリングストップ、②急発進急加速はしない③不必要な急停止はしない④不要な荷物の積み放しはしない。
(また、経済運転による効果データを定期的に運転者に示すことで、意識の向上を図ることが望ましい)
提案3
デマンド管理
デマンド監視制御装置の活用による契約電力の低減
省エネ効果 | ー |
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削減金額 | 325千円/年 |
設備概要 | デマンド |
キーワード
デマンド監視制御装置の活用(日負荷線図の活用を含む)
内容
現在の契約電力は、670kWである。期間中の最大電力の平均値は637kWで、最大値は1月に677kWを記録している。1月は冬季の繁忙期であり、生産の平準化や重複稼動を避ける生産管理面での工夫とデマンド監視制御装置の活用により最大電力を抑え、契約電力を670kW→650kWへ20kWの低減を提案。
提案4
コンプレッサ
コンプレッサ 吐出圧力の低減
省エネ効果 | 2.2kL/年 |
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削減金額 | 193千円/年 |
設備概要 | コンプレッサ |
キーワード
吐出圧力の低減
内容
工場には、22kWと15.7kWのスクリュー型コンプレッサ2台が設置され、吐出圧力、0.7Mpaで運転されている。この吐出圧力は使用端圧力0.4Mpa(ブロー)に比して高く、配管などの圧力損失を考慮に入れても吐出圧力を0.55Mpaに低減が可能である。従って、0.15Mpa低減して圧縮機の軸動力を下げ電力消費量の削減を図る。
提案5
コンプレッサ
コンプレッサのエア漏れ対策
省エネ効果 | 0.5kL/年 |
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削減金額 | 48千円/年 |
設備概要 | コンプレッサ |
キーワード
圧力損失の低減、エア漏れ対策
内容
コンプレッサの配管系統は、敷設後長い年月を経過している。年月の経過とともに大きな力による変形やネジ類の緩み、腐食、劣化などによりエア漏れを起す。特に末端のホースやエアガンの接続部、継手などに多い。定期的にエア漏れ検査を行い、漏れを確認・補修することが必要である。なお、一般的に漏れ率は10%程度あるとされているが、ここでは5%として試算する。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。
提案6
生産設備
集塵機へのインバータ導入
省エネ効果 | 24.2kL/年 |
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削減金額 | 2,130千円/年 |
設備投資額 | 7,560千円(回収3.5年) |
設備概要 | 集塵機 |
キーワード
インバータの導入
内容
集塵機が5台(ファンモータ出力15kW×2台、30kW×2台、45kW×1台)が設置されている。ダンパーが設置されているが、風量をダンパーで絞っても圧力損失があるので動力は余り減らない。インバータによる回転数制御(風量100%→90%に低減)を行うことで、動力は、風量の3乗に比例して低減するので、電力消費量の削減が図れる。
提案7
照明
蛍光灯器具に個別スイッチ設置
省エネ効果 | 0.3kL/年 |
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削減金額 | 30千円/年 |
設備投資額 | 26千円(回収0.9年) |
設備概要 | 照明 |
キーワード
個別スイッチ設置
内容
事務棟1Fフロアには、蛍光灯(FLR40W×2灯)が取付けられているが、スイッチが一括点灯方式である。窓際などに消灯できる蛍光灯があることから、器具にプルスイッチを取り付け個別に消灯して電力消費量の削減を図る。
提案8
照明
蛍光灯用安定器のHf化
省エネ効果 | 0.2kL/年 |
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削減金額 | 16千円/年 |
設備投資額 | 117千円(回収7.3年) |
設備概要 | 照明 |
キーワード
蛍光灯用安定器のHf化
内容
事務棟1Fフロアには、従来型蛍光灯(FLR40W×2灯)が取付けられいる。この蛍光灯の安定器(銅鉄型)をHf安定器に更新して電力消費量の削減を図る。なお、ランプは現状のままとする。
提案9
その他
自動販売機の電源遮断(休日・平日夜間)
省エネ効果 | 0.1kL/年 |
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削減金額 | 10千円/年 |
設備投資額 | 30千円(回収3.0年) |
設備概要 | 自動販売機 |
キーワード
不要時の電源OFF
内容
自動販売機1台(消費電力870kWh/年・台)が設置され、年間を通して電源が入っている。平日夜間や休日などの利用者不在時間帯に、タイマーを作動させて電源を遮断して消費電力量の削減を図る。なお、実施に当たっては、温度変化が内容物の品質や味などに影響を与えるか否かを業者に確認することとする。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。