江別市民体育館様では、省エネ対策として不要な空調の停止や、LED照明の導入等を実施されています。今回、高効率照明の導入等の目的に受診されました。診断の結果、高効率照明の導入に加えて、蒸気配管の保温対策追加、空調用送風機へのインバータ導入等をご提案しました。
内訳 | 電気 (千kWh/年) |
A重油 (kL/年) |
灯油 (kL/年) |
上水 (千m3/年) |
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改善前 | 320 | 64 | 11 | 5 |
改善後 | 196 | 61 | 11 | 4 |
提案1
ボイラ
空気比の適正化
省エネ効果 | 0.6kL/年 |
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削減金額 | 36千円/年 |
設備概要 | ボイラ(A重油の消費量:64KL/年) |
キーワード
空気比の適正化
内容
ばい煙測定報告書によると、ボイラの空気比が1.7(排ガス中酸素濃度8.5%)である。これは、省エネ法の小型貫流ボイラの判断基準の上限値1.4より大きい。空気比を適正化(1.7→1.4)することで、燃料消費量を低減することを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。
提案2
空調設備
アリーナ空調送風機のインバータ化
省エネ効果 | 2.4kL/年 |
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削減金額 | 172千円/年 |
設備投資額 | 600千円(回収3.5年) |
設備概要 | ファンモーター(11kW) |
キーワード
インバータの導入
内容
アリーナ用の空調機は、1日3時間程度の運転であり、ファンの定格風量が過大と考えられる。インバータを導入し、ファンの回転数制御を行うことで風量を低減(▲40%)することで、電力消費量を低減することを提案。
提案3
蒸気配管
蒸気ヘッダ-・バルブ類の保温対策
省エネ効果 | 2.3kL/年 |
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削減金額 | 140千円/年 |
設備投資額 | 525千円(回収3.8年) |
設備概要 | フランジ型玉形弁<br /> (150A×4個、100A×3個)、減圧弁(125A×1個)等 |
キーワード
保温対策
内容
ボイラ室の蒸気ヘッダーの蒸気弁で、保温対策が施されていない箇所がある。最近は、着脱ができる保温カバーも市販されている。蒸気の保温は、確実に燃料削減につながる。断熱対策を行うことで、燃料消費量を低減することを提案。
提案4
給排水
女性用トイレ手洗いの自動水栓化
省エネ効果 | ― |
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削減金額 | 93千円/年 |
設備投資額 | 360千円(回収3.9年) |
設備概要 | 洗面器8台で節水208m3/年 |
キーワード
節水機器の取り付け
内容
女性用トイレの洗面器水栓は、従来型の立水栓である。自動水栓を導入して流しっぱなしの時間が短くすることで、水道水の使用量を削減することを提案。
提案5
照明
高効率照明への交換
省エネ効果 | 23.2kL/年 |
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削減金額 | 1,658千円/年 |
設備投資額 | 5,613千円(回収3.4年) |
設備概要 | 白熱灯、水銀灯→セラメタHランプ、<br /> 白熱灯→電球型蛍光ランプ、<br /> 誘導蛍光灯→LED誘導灯(7.5kW) |
キーワード
高効率照明への更新
内容
現状→更新案 | 台数 | 投資 (千円) |
効果 (千円/年) |
回収年数 |
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①天井灯:白熱灯(500W)→高効率、長寿命のセラメタHランプ(95W) | 64 | 3,200 | 1,041 | 3.1 |
②柔道場・トレーニングルーム:水銀灯(400W)→セラメタHランプ(190W) | 38 | 1,140 | 320 | 3.6 |
③共通エリア:白熱灯(40W、60W)→電球型蛍光ランプ(8W、12W) | 9、64 | 73 | 113 | 0.6 |
④誘導蛍光灯(15W、23W、96W) →LED誘導灯(2.0W、2.7W、10.5W) | 15、21、6 | 1,200 | 184 | 6.5 |
提案6
照明
卓球場で外光利用による消灯
省エネ効果 | 0.8kL/年 |
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削減金額 | 57千円/年 |
設備投資額 | 100千円(回収1.8年) |
設備概要 | 蛍光灯(FLR40W×2灯/台、24台) |
キーワード
不要照明の消灯(昼休み時の消灯)
内容
2階の卓球場には蛍光灯が48台設置され、利用中は全部を点灯している。南側には天窓があり、日中は外光だけでも十分な照度が確保されている。照明を列単位に入・切ができるように点滅回路の変更工事を行い、日中は南側の列を消灯できるように改造することで、電力消費量を低減することを提案。
提案7
照明
外灯の深夜帯消灯
省エネ効果 | 1.3kL/年 |
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削減金額 | 94千円/年 |
設備投資額 | 100千円(回収1.1年) |
設備概要 | 外灯(200W/台、10台) |
キーワード
不要照明の消灯(昼休み時の消灯)
内容
外灯は昼光センサーによって点滅しているが、夕方点灯後は翌朝まで点灯している。24時間タイマーを追加することで深夜帯の電源を遮断し、電力消費量を低減することを提案。
提案8
受変電設備
変圧器をトップランナー型に更新
省エネ効果 | 2.7kL/年 |
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削減金額 | 191千円/年 |
設備投資額 | 2,200千円(回収11.5年) |
設備概要 | 3φ150kVA、1φ3W100kVA、3φ150kVAの計3台 |
キーワード
高効率変圧器への更新
内容
当施設は昭和53年の竣工であり、変圧器は最近のトップランナー変圧器に比べると電力損失が大きい。既設の3φ150kVA、1φ3W100kVA、3φ150kVAの計3台をトップランナー変圧器に更新し、電力損失を低減(無負荷損▲53%、負荷損▲51%)することを提案。
提案9
その他
営業時間外の自動販売機の稼働停止
省エネ効果 | 1.7kL/年 |
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削減金額 | 125千円/年 |
設備投資額 | 60千円(回収0.5年) |
設備概要 | 自動販売機(14台、計22.7千kWh/年) |
キーワード
不要時の電源OFF
内容
全館に14台ある自販機は、24時間運転状態となっている。閉館後の利用者不在時間帯に、タイマーを作動させて電源を遮断し、電力消費量を低減することを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。