中日本炉工業株式会社様では、省エネ対策としてデマンド監視装置導入等を実施されています。今回、大型設備導入による契約電力増加の回避を目的に、受診されました。診断の結果、真空ポンプ等の不要時停止、冷却水ポンプへのインバータ導入、冷却塔入口温度の設定変更、生産設備の保温対策強化、高効率照明への交換等をご提案しました。
提案1
冷却設備
冷却塔入口温度の設定変更
省エネ効果 | 17.4kL/年 |
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削減金額 | 1,350千円/年 |
設備概要 | 却水系循環ポンプ(15kW、2台) |
キーワード
設定温度の適正化
内容
冷水塔の出口温度は25℃、入口温度は35℃に設定されている。冷却対象物の熱処理温度は500℃以上と温度差が大きいことから、冷水塔入口温度を上げて45℃とすることが可能。冷水塔の出入口温度差を現行の10℃から20℃に拡大することにより冷却水循環量を半減し、電力消費量を低減することを提案。
提案2
生産設備
不要時の真空ポンプ停止
省エネ効果 | 187.7kL/年 |
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削減金額 | 14,598千円/年 |
設備概要 | 生産設備(真空ポンプ11kW×1台、400kW×2台) |
キーワード
不要設備の停止
内容
真空熱処理冷却装置は真空ポンプを常時稼働して真空を保持しているが、熱処理工程終了後の冷却工程では停止可能。冷却工程で真空ポンプを停止することで、電力消費量を低減することを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。
提案3
冷却設備
冷却水ポンプへのインバータ導入
省エネ効果 | 5.7kL/年 |
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削減金額 | 447千円/年 |
設備投資額 | 300千円(回収0.7年) |
設備概要 | 冷却水ポンプ(5.5kW) |
キーワード
インバータの導入
内容
大型真空熱処理用の冷却水ポンプは、ヘッダーバルブを半開以上絞って冷却水の流量調整を行っている。ヘッダーバルブを全開にし、冷却水ポンプにインバータを導入して回転数制御による流量調整を行うことで、電力消費量を低減することを提案。
提案4
生産設備
冷却水ポンプ等の不要時停止
省エネ効果 | 6.9kL/年 |
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削減金額 | 534千円/年 |
設備投資額 | 1,000千円(回収1.9年) |
設備概要 | 冷却水ポンプ(15kW)、コンプレッサ(7.5kWx2) |
キーワード
不要設備の停止
内容
新工場では機器製作・組立および性能試験のため、冷却水ポンプやコンプレッサ2台等を常時運転している。冷却水は性能試験時のみ必要。不要時に冷却水ポンプ等を停止することで、電力消費量を低減することを提案。
提案5
生産設備
保温対策の強化
省エネ効果 | 4.5kL/年 |
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削減金額 | 350千円/年 |
設備投資額 | 188千円(回収0.5年) |
設備概要 | 生産設備(表面積6.28m2) |
キーワード
保温対策
内容
CVDコーティング装置の内部温度は1,030℃で運転されており、装置の外周表面温度は約150℃と高温(保温材の厚み:15cm)。さらなる保温対策を行うことで、電力消費量を低減することを提案。
提案6
照明
高効率照明への交換(1)
省エネ効果 | 10.5kL/年 |
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削減金額 | 824千円/年 |
設備投資額 | 1,890千円(回収2.3年) |
設備概要 | 水銀灯(435W、42台)→セラメタHランプ(208W、42台) |
キーワード
高効率照明への更新
内容
水銀灯を、同等の光束で消費電力が少ないセラミックメタルハライドランプへの更新することで、電力消費量を低減することを提案。(安定器と反射傘の更新を含む)
提案7
照明
高効率照明への交換(2)
省エネ効果 | 2.3kL/年 |
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削減金額 | 177千円/年 |
設備投資額 | 3,680千円(回収20.8年) |
設備概要 | Hf蛍光灯(67W、78台)<br /> →LED一体型ベースライト(50W、78台) |
キーワード
高効率照明への更新
内容
事務室のHf蛍光灯は12年経過しており、更新時期にある。LED一体型ベースライトへの更新し、20%程度の調光することにより、電力消費量を低減することを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。