山口化成工業株式会社様では社長が先頭に立って、省エネルギー活動を推進されており、使用電力量削減、デマンド管理等に効果をあげられています。今回の診断に対しては、ボイラの効率化と熱損失削減、コンプレッサのロス削減等を希望されています。診断の結果、ボイラの空気比の適正化、蒸気圧力の低減、バブル類の保温、コンプレッサ、ポンプ類のインバータ化等をご提案しました。
提案1
ボイラ
空気比の適正化
省エネ効果 | 13.5kL/年 |
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削減金額 | 944千円/年 |
設備概要 | ボイラ(4t/h) |
キーワード
空気比の適正化
内容
重油ボイラの空気比が1.8で運転しているが、必要以上に空気量が多いとエネルギー消費量が増加する。省エネ法の判断基準である1.25に設定することを提案。
提案2
ボイラ
蒸気圧力の適正化
省エネ効果 | 12.2kL/年 |
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削減金額 | 855千円/年 |
設備概要 | ボイラ(4t/h) |
キーワード
蒸気圧力の適正化
内容
現状、加熱器の温度は150℃と必要以上に高すぎ、熱損失も大きい。加熱器の設定温度を下げて蒸気圧を0.4MPaから0.2MPaに低減することで、燃料消費量と熱損失を削減することを提案。
提案3
空調設備
稼働台数の削減
省エネ効果 | 1.2kL/年 |
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削減金額 | 91千円/年 |
設備概要 | 空調器(4.5kW×2台→4.5kW×1台) |
キーワード
運転台数の削減
内容
工場の空調機は2台運転であるが、能力が大きく過剰運転になっている。製品への影響も無いので1台運転にし、省エネを図ることを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。
提案4
コンプレッサ
圧縮空気の漏れ対策、および高効率機への更新
省エネ効果 | 25.7kL/年 |
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削減金額 | 1,930千円/年 |
設備投資額 | 3,000千円(回収1.6年) |
設備概要 | コンプレッサ(75kW×2台→75kW、37kW-INV制御型) |
キーワード
圧力損失の低減、エア漏れ対策
内容
エアコンプレッサ2台(各75kW)で成形機の圧縮空気を供給し、工場全体の約50%の電力を消費している。圧縮空気の漏れや配管見直し等の対策、および老朽化している1台を小型化更新(37kW、インバータ制御型)することで、電力消費量の削減を図ることを提案。
提案5
生産設備
成形機の廃熱利用
省エネ効果 | 10.8kL/年 |
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削減金額 | 749千円/年 |
設備投資額 | 300千円(回収0.4年) |
設備概要 | 成形機(油圧モータ:5.5kW×3台、3.7kW×17台) |
キーワード
廃熱利用
内容
成形機の廃温水を地下タンクに回収し、ボイラ給水予熱に活用している。更に休日の乾燥室(65℃)熱源として、ボイラ蒸気加熱から温排水による加熱に有効活用することで、ボイラの蒸気消費量の削減を図ることを提案。
提案6
蒸気配管
配管・バルブの保温対策
省エネ効果 | 3.6kL/年 |
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削減金額 | 248千円/年 |
設備投資額 | 200千円(回収0.8年) |
設備概要 | ボイラ(4t/h) |
キーワード
保温対策
内容
ボイラ出口の蒸気系統に未保温の弁が28ヶあり、表面温度は約130℃程度と高い。この未保温部を保温することで、表面温度を40℃まで下げ、ボイラの燃料消費量を削減することを提案。
提案7
給排水
循環ポンプへのインバータ導入
省エネ効果 | 3.3kL/年 |
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削減金額 | 251千円/年 |
設備投資額 | 400千円(回収1.6年) |
設備概要 | 循環ポンプ(7.5kW×1台、3.7kW×1台) |
キーワード
インバータの導入
内容
工場内で使用する水の循環ポンプが常にフル回転している。インバータを取り付けて回転数を制御し、吐出量を2割程度絞ることで、ポンプの電力消費量を削減することを提案。
提案8
乾燥炉
乾燥室の保温強化
省エネ効果 | 1.4kL/年 |
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削減金額 | 96千円/年 |
設備投資額 | 300千円(回収3.1年) |
設備概要 | 乾燥室(壁面の面積30m2、65℃) |
キーワード
保温対策、熱ロスの低減
内容
乾燥室では、ボイラの蒸気を用いて温度を65℃まで上げて乾燥を行っているが、壁面の断熱強化により、ボイラ燃料の節約を行うことを提案。
提案9
照明
水銀灯を蛍光灯に更新
省エネ効果 | 0.9kL/年 |
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削減金額 | 65千円/年 |
設備投資額 | 200千円(回収3.1年) |
設備概要 | 水銀灯(4台)400W→Hf蛍光灯(64W) |
キーワード
高効率照明への更新
内容
水銀灯を設置しているスペースは、必要以上に明るい。水銀灯を蛍光灯(Hf型)に交換することにより照度を低減するとともに節電を図ることを提案。
提案10
デマンド管理
デマンド監視制御装置導入による契約電力の低減
削減金額 | 433千円/年 |
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設備投資額 | 300千円(回収0.7年) |
キーワード
デマンド監視制御装置の導入(電気使用量の見える化装置の導入を含む)
内容
デマンド監視制御装置を導入して目標設定値を超過する前に警報を発し、予め定めた機器(照明や空調機等)の運転停止等の対策により、契約電力を1割(30kW)削減することを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。