神星工業株式会社 広美工場様では、ISO推進活動の中に省エネルギーを位置づけ、空気圧縮機の省エネ、設備全般の省エネ運転を指向されていました。診断の結果、冷却水ポンプの台数削減、紛体塗装炉の設定温度範囲の適正化および排気ファンへのインバータ導入、コンプレッサのインバータ機種への更新、デマンド監視制御装置の導入などをご提案しました。
内訳 | 電気 (千kWh/年) |
LPG (千kg/年) |
灯油 (kL/年) |
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改善前 | 2,500 | 0.5 | 60 |
改善後 | 2,348 | 0.5 | 60 |
提案1
冷却設備
ポンプの台数削減
省エネ効果 | 2.6kL/年 |
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削減金額 | 157千円/年 |
設備概要 | ポンプ(2.2kW×4台) |
キーワード
稼働台数の削減
内容
製造ライン用とコンプレッサ用の冷却水ポンプが、各2台稼働している。水冷型コンプレッサの運転台数が減少(3台→1台)しているため、冷却水ポンプ台数を各々1台停止することを提案。
提案2
コンプレッサ
吸気温度の低減
省エネ効果 | 2.1kL/年 |
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削減金額 | 130千円/年 |
設備概要 | コンプレッサ(75kW、37kW×2台) |
キーワード
吸気温度の低減
内容
コンプレッサの吸い込み空気温度が上昇すると、効率が低下する。コンプレッサ室の換気改善によりコンプレッサの効率低下を防ぎ、電力消費量の低減を図ることを提案。
提案3
工業炉
粉体塗装炉の待機運転の見直し
省エネ効果 | 3.7kL/年 |
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削減金額 | 227千円/年 |
設備概要 | ファン(9.4kW)、コンプレッサ(20.4kW) |
キーワード
非生産(不要)時、休日における運転停止
内容
作業が休止する時間帯で、炉温保持に影響しない付帯設備である排気ファンとコンプレッサの運転を停止することを提案。
提案4
工業炉
粉体塗装炉の設定温度範囲の適正化
省エネ効果 | 2.4kL/年 |
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削減金額 | 143千円/年 |
設備概要 | 紛体塗装炉(45.5kW) |
キーワード
設定温度範囲の適正化
内容
炉の温度設定範囲を(160℃~180℃)から(160℃~170℃)へと狭くすることで炉内の平均温度を下げ、炉からの放熱の低減および材料・コンベヤー等の過剰加熱を防止し、電力消費量の削減を図ることを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。
提案5
換気設備
粉体塗装炉のファンへのインバータ導入
省エネ効果 | 7.6kL/年 |
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削減金額 | 459千円/年 |
設備投資額 | 1,500千円(回収3.3年) |
設備概要 | ファン(16.5kW) |
キーワード
インバータの導入
内容
粉体塗装炉の排気ファンは、ダンパ絞りにより風量制御を行っている。ファンにインバータを設置して風量制御することで、ファンの電力消費量を低減することを提案。
提案6
コンプレッサ
インバータ型に更新
省エネ効果 | 13.8kL/年 |
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削減金額 | 838千円/年 |
設備投資額 | 4,500千円(回収5.4年) |
設備概要 | コンプレッサ(37.5kW) |
キーワード
インバータの導入
内容
吸込み弁絞り方式の空気圧縮機をインバータ型空気圧縮機に更新することで、モータの電力消費量の削減を図ることを提案。
提案7
生産設備
かしめ機の油圧ポンプのインバータ化
省エネ効果 | 2.5kL/年 |
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削減金額 | 151千円/年 |
設備投資額 | 500千円(回収3.3年) |
設備概要 | ポンプモータ(3.7kW) |
キーワード
インバータの導入
内容
第2工場かしめ機で負荷が掛かるのは1サイクル10秒中3秒のみであるが、油圧ポンプは常時運転し油量を逃がし弁で調整している。ポンプにインバータを設置して油量を制御することにより、油圧ポンプの電力消費量を削減することを提案。
提案8
照明
高効率蛍光灯への交換
省エネ効果 | 4.4kL/年 |
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削減金額 | 266千円/年 |
設備投資額 | 1,845千円(回収6.9年) |
設備概要 | 照明(FLR88W×80台→Hf蛍光灯37W×95台) |
キーワード
高効率照明への更新
内容
従来型の蛍光灯器具を、高効率のHf蛍光灯に更新することを提案。
提案9
デマンド管理
デマンド監視制御装置の導入
削減金額 | 937千円/年 |
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設備投資額 | 1,900千円(回収2.0年) |
キーワード
デマンド監視制御装置の導入(電気使用量の見える化装置の導入を含む)
内容
第1工場では灯油エンジンヒートポンプ(KHP)から電気ヒートポンプ(EHP)に更新が予定されており、約130kWのデマンド上昇が想定される。第2工場では稼働率の低い設備が多く、同時運転時に最大電力が発生していると推察される。デマンド監視制御装置を導入して設備や空調等の負荷調整を行い、ピーク電力(契約電力)を低減することを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。