S法人様は、施設の性格から給湯用ボイラ、冷温水機、大型乾燥機等の熱使用設備が多く、また24時間稼働であるため、エネルギー総使用量の4割を熱が占めています。照明の間引き点灯、不要箇所の空調停止、遮熱塗料の施工等さまざまな省エネ活動を実施し、更に吸収式冷温水機の効率向上、LED照明の導入を目指していました。診断の結果、給湯温度の適切化、ボイラの燃焼空気比改善、高効率空調機への更新、ハロゲンランプのLED化などをご提案しました。
提案1
ボイラ
給湯温度の適正化
省エネ効果 | 8.9kL/年 |
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削減金額 | 615千円/年 |
設備概要 | ボイラ(灯油消費量48kL/年) |
キーワード
蒸気圧力の適正化
内容
給湯ボイラの貯湯槽は高温ほど放熱量が大きく、現状の給湯温度は76℃と高い。衛生上許容範囲の65℃まで設定温度を下げ、貯湯槽の表面からの放散熱を減らすことにより、燃料消費量を削減することを提案。
提案2
ボイラ
空気比の適正化
省エネ効果 | 0.9kL/年 |
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削減金額 | 60千円/年 |
設備概要 | ボイラ(灯油消費量48kL/年) |
キーワード
空気比の適正化
内容
給湯ボイラの空気比が1.4と高く、排熱によるエネルギー損失が大きい。省エネ法の判断基準に基づき、適正範囲1.3程度に下げることで、燃料消費量を削減することを提案。
提案3
空調設備
設定温度の適正化
省エネ効果 | 6.8kL/年 |
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削減金額 | 416千円/年 |
設備概要 | 吸収式冷温水機(50RT×2基) |
キーワード
設定温度の適正化
内容
空調の設定温度を2℃緩和することにより、空調の電力消費量を低減することを提案。
提案4
空調設備
灯油吸収式冷温水機の燃焼空気比改善
省エネ効果 | 0.4kL/年 |
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削減金額 | 31千円/年 |
設備概要 | 吸収式冷温水機(50RT×2基) |
キーワード
空気比の適正化
内容
空気比が1.5と高く、排熱によるエネルギー損失が大きい。省エネ法の判断基準に基づき、適正範囲1.3程度に下げ、燃料消費量を削減することを提案。
提案5
照明
自然光の利用
省エネ効果 | 0.5kL/年 |
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削減金額 | 25千円/年 |
設備概要 | ハロゲンランプ(65W×10台) |
キーワード
照明の間引き
内容
3階通路の天井のハロゲンランプは常時、点灯している。昼間は天井面からの自然光入射により300Lxあり、ハロゲンランプ点灯時でも330Lx(ルックス)であることから、天気が晴れている日は消灯することを提案。
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。
提案6
空調設備
高効率空調機への更新
省エネ効果 | 18.4kL/年 |
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削減金額 | 1,626千円/年 |
設備投資額 | 5,000千円(回収3.1年) |
設備概要 | 吸収式冷温水機(50RT×2基)→86kW、COP4.1 |
キーワード
高効率空調機への更新
内容
灯油吸収式冷温水機は設置後17年が経過しており、高効率の電気式タイプ(ヒートポンプタイプ)へ更新することを提案。
提案7
照明
高効率照明への更新
省エネ効果 | 3.1kL/年 |
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削減金額 | 157千円/年 |
設備投資額 | 923千円(回収5.9年) |
設備概要 | ハロゲンランプ、蛍光灯、誘導灯→LED灯、Hf蛍光灯、<br /> LED誘導灯 |
キーワード
高効率照明への更新
内容
現状 | 更新案 | 台数 | 投資 (千円) |
効果 (千円/年) |
回収年数 |
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ハロゲンランプ65W | LED灯10W | 10 | 200 | 66 | 3.0 |
蛍光灯36W×2灯 | Hf蛍光灯32W×2灯 | 20→17 | 153 | 54 | 2.8 |
誘導灯23W | LED誘導灯3.6W | 18 | 570 | 47 | 12.1 |
誘導灯49W | LED誘導灯3.6W | 1 |
※省エネルギー量は、原油換算で表示しております。